1999 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子解析による結核菌のピラジナミド感受性試験法の開発
Project/Area Number |
11670404
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Research Institution | Osaka Prefectural Institute of Public Health |
Principal Investigator |
勝川 千尋 大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 主任研究員 (20183725)
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Keywords | 結核菌 / ピラジナミド / 薬剤感受性試験 / 小川培地 / 液体培地 |
Research Abstract |
1、PZA耐性結核菌の収集:我が国ではPZA耐性菌の蔓延度は低いと推測されたので、肺結核初回治療の標準化学療法にPZAが加えられた平成8年以前から多剤耐性結核菌感染患者等にPZAを使用してきた病院に注目し、PZA耐性が疑われる結核菌臨床分離株39株の分与を受け、実験に供試した。 2、小川培地、寒天培地、液体培地を基礎とした培地を用いたPZA感受性試験法の検討: 小川培地、Middlebrook7H10寒天培地(pH6.0)、Middlebrook7H10寒天培地(pH5.6)、Middlebrook7H9液体培地(pH6.0)およびMiddlebrook7H9液体培地(pH5.6)の5種類の培地を基礎培地として、PZA感受性試験を実施した。小川培地およびMiddlebrook7H10寒天培地(pH6.0)では耐性菌と感受性菌を明確に判別できなかった。Middlebrook7H10寒天培地(pH5.6)では感受性菌と耐性菌の判別は可能になったが感受性菌30株中1株、耐性菌9株中4株が感受性測定培地に発育が認められず判定が不可能であった。Middlebrook7H9液体培地(pH6.0)では感受性菌30株は全て感受性菌と判定でき、耐性菌9株中5株も耐性菌と判定できたが、他の4株中2株は感受性測定培地に発育が認められず判定が不可能であり、2株は感受性菌と判定された。Middlebrook7H9液体培地(pH5.6)では感受性菌30株は全て感受性菌と判定でき、耐性菌9株中4株も耐性菌と判定できたが、他の5株は感受性測定培地に発育が認められず判定が不可能であった。いずれの培地を使用した場合でも全ての分離菌株のPZA感受性を判定することはできなかった。
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Research Products
(1 results)