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1999 Fiscal Year Annual Research Report

神経剤の非コリン性毒性作用に関する研究

Research Project

Project/Area Number 11670408
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

長尾 正崇  名古屋市立大学, 医学部, 教授 (80227991)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小山 宏義  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (10170408)
前野 善孝  名古屋市立大学, 医学部, 講師 (00145749)
岩佐 峰雄  名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (00021452)
Keywords神経剤 / 非コリン性毒性 / サリン / ソマン / PLCβ / PLCγ / tyrosine kinase
Research Abstract

従来より、有機リン系毒物、特にサリン、ソマンなどの神経剤は、その毒性発現にAChE阻害以外のプロセスが関与しているのではないかと考えられてきた。しかしながら、その詳細を具体的に立証した報告はない。また、ソマン投与後のラットに全身性の痙攣を認めるという報告はいくつか散見され、その際に脳内のイノシトール三リン酸(IP_3)量が経時的に上昇するという報告がある。この現象は、有機リン剤はAChEの活性中心に存在するセリン残基の水酸基に結合し不活性化するため、シナプス間隙に集積したアセチルコリン(ACh)がムスカリン性受容体を過剰に刺激し、細胞膜に存在するG蛋白を介してphospholipase Cβ(PLCβ)を活性化していると考えられてきた。本研究ではまず、ラットにサリン、ソマン類似物質であるBIMP、BPMPを静脈内投与して、従来より報告されている痙攣発作が惹起されることを確認した後に脳を剔出して、PLCβの活性上昇を捉えることを試み、次に他のにPLCアイソザムの関与を探った。その結果、本研究でははじめて細胞膜成分中のPLCの活性化を確認するとともに、このとき、細胞質可溶性分画中のPLCの活性化が起きていることを見出した。これはPLCγ、δの活性化を示唆するものであったが、そのうち少なくともPLCγが活性化されていることが明らかとなり、サリン、ソマンなどの神経剤によるtyrosine kinaseへの直接的な作用の可能性が示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Niijima,H.,Nagao,M.,Nakajima,M.et al.: "Sarin-like and Soman-like organophosphorus Agents Activate PLCγin Rat Brains"Toxicology and Applied Pharmacology. 156・1. 64-69 (1999)

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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