2000 Fiscal Year Annual Research Report
分泌型IgAによる好塩基球活性化-活性化機構の解析とアレルギー疾患における意義の検討
Project/Area Number |
11670440
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
山口 正雄 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10302704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 浩一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 客員助教授 (10156630)
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Keywords | 分泌型IgA / 好塩基球 / アレルギー |
Research Abstract |
我々は、気道内腔に豊富に存在する分泌型IgA(sIgA)が好塩基球脱顆粒作用を有する現象を既に報告しているが、本研究ではその知見をさらに押し進めて以下の点を明らかにした。 1)IL-3によりプライミングした好塩基球を、sIgAを吸着したプレートに入れることで好塩基球は約50%ものヒスタミン遊離を起こすことを見出し、細胞内刺激伝達の各種阻害剤によるヒスタミン遊離変化をIgE依存性遊離と比較した。その結果、pertussis toxinは好塩基球のIgE依存性脱顆粒に何ら影響を与えないにも関わらず、sIgA依存性遊離を完全に抑制したことから、sIgA依存性好塩基球活性化がGタンパクを介しており、IgE依存性活性化とは全く異なる刺激伝達系に基づくことが示された。また、sIgA依存性活性化はwortmanninでも抑制されることから、PI3-kinaseも刺激伝達に関与することが示された。 2)sIgA受容体の測定を、sIgA或いはsecretory componentに対する各種モノクローナル・ポリクローナル抗体を使って試したが、フローサイトメトリーによる検出は困難であった。おそらくは、sIgAと受容体との親和性が低くて、単分子のsIgAは容易に解離しやすいことが障害になっていると考えられた。 3)気管支喘息患者の好塩基球を用いてsIgA依存性刺激を行ったところ、一部の例でIL-3によるprimingを行うことなく脱顆粒が惹起され、気管支喘息患者の好塩基球はin vivoで既にサイトカインによるprimingを受けていることが示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Iikura M et al.: "Secretory IgA-mediated basophil activation"Biochem Biophys Res Commun. 264. 575-579 (1999)
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[Publications] Yamada H et al.: "Eotaxin in induced sputum of asthmatics. Relationship with eosinophils and eosinophil cationic protein in sputum"Allergy. 55. 392-397 (2000)
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[Publications] Iikura M et al.: "Regulation of surface FcεRI expression on human eosinophils by IL-4 and IgE"Int Arch Allergy Immunol. (in press). (2001)
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[Publications] Hirai K et al.: "Mast cells and basophils"Academic Press. 11 (2000)