1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11670443
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
太田 康男 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (80292936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北沢 貴利 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
人見 重美 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (40292916)
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Keywords | 細胞内情報伝達 / EGF受容体 / プロトオンコジンCbl |
Research Abstract |
本研究は、平成11年度および平成12年度の2年計画の研究であり、今年度はその1年目である。今年度は、外来変異遺伝子の導入効率を考慮し、マスト細胞のかわりにMDCK細胞を使用し、主としてEGF受容体からの細胞内情報伝達系を用いて研究を行った。また変異遺伝子として、70ZCblと306番目のアミノ酸を変異させたCblのみならず、主としてSH3ドメインを有する細胞内情報伝達分子との結合に重要と考えられるプロリンリッチ領域の変異もあわせて検討した。まず306番目のアミノ酸を変異させたCblおよびプロリンリッチ領域の変異CblをPCR法を用いて作成し、オートシークエンサーを用いて塩基配列を確認した。当初は外来変異遺伝子をトレンジエントに細胞内に導入する系で検討を行ったが、種々の理由により、外来変異遺伝子を恒常的に発現させた細胞株を樹立させ、検討を行うこととした。Cbl、306番目のアミノ酸を変異させたCblおよぴプロリンリッチ領域の変異Cblをほぼ発現させた複数個の細胞株の樹立に成功したが、それらの中で外来遺伝子の発現量が等しい細胞株を今後の実験に用いることとした。EGF受容体からの刺激により、チロシンリン酸化を検討したところ、予想通り著明な相違が得られた。特にCblと複合体を形成するある分子のチロシンリン酸化は著明に変化していた。現在それらの詳細について検討を行っているとろであり、今後さらにMAPキナーゼなど下流の分子への影響もあわせて検討し、2年計画の研究を完結させる予定である。
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