1999 Fiscal Year Annual Research Report
膜型ヘパリン結合性EGF様増殖因子(HB-EGF)のアポトーシス抑制機序
Project/Area Number |
11670453
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
松山 隆美 鹿児島大学, 医学部, 教授 (30145479)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 紀子 鹿児島大学, 医学部, 助手 (00244228)
|
Keywords | HB-EGF / 慢性関節リウマチ / 滑膜 / アポトーシス |
Research Abstract |
膜型ヘパリン結合性EGF様増殖因子(HB-EGF)の慢性関節リウマチ(RA)滑膜における分布・役割に関する報告はみられない。今年度は1)RA滑膜におけるHB-EGFの発現を免疫組織学的に検索し、HB-EGFが滑膜表層マクロファージ系細胞に多量に発現していることを見出した。2)RA滑膜細胞に抗HB-EGF抗体で染色し、フローサイトメトリーにて検索したところ、滑膜マクロファージ系細胞、リンパ球に膜型HB-EGFの発現がみられた。3)ウエスタンブロットでも、RA滑膜に22KDaの模型HB-EGFが存在した。しかし、RA滑液には可溶型HB-EGFはみられなかった。4)変形性関節炎(OA)滑膜においても同様の検索をおこない、OA滑膜マクロファージの膜型HB-EGFの発現はRA膜型マクロファージに比し、軽度であることがわかった。今年度の研究より、RA滑膜において膜型HB-EGFの存在が確認できたので、次年度は以下の研究をおこなう予定である。1)膜型HB-EGFを発現していない細胞株に膜型HB-EGFをトランスフェクトし、T細胞、マクロファージ、線維芽細胞のアポトーシス抑制効果を検討する。この際、ヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸添加の影響も検討する。2)RA OA軟骨部のプロテオグリカンに可溶性HB-EGFが結合しているか否か。検討をおこない、もし、軟骨部に可溶型HB-EGFが結合しているなら、可溶型HB-EGFの軟骨細胞のアポトーシスへの影響も検討する。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Matsushita K et al.: "Lipopolysaccharide enhances the prodiction of vascular endothelialgrowth factor by human pulp cells in culture."Infect Immun.. 67(4). 1633-1639 (1999)
-
[Publications] Nakashima-Matsushita N et al.: "Selective expression of folate receptor beta and its possible role in methotrexate transport in synovial macrophages from patients with rheumatoid arthritis."Arthritis Rheum.. 42(8). 1609-1616 (1999)