2000 Fiscal Year Annual Research Report
全身性自己免疫疾患における組織浸潤T細胞の抗原同定法の確立
Project/Area Number |
11670465
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Research Institution | St.Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
加藤 智啓 聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 助教授 (80233807)
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Keywords | 全身性自己免疫疾患 / 慢性関節リウマチ / 全身性エリテマトーデス / MHC / T細胞 / T細胞抗原 / ファージ / ペプチドライブラリー |
Research Abstract |
慢性関節リウマチ(Rheumatoid Arhtiritis)や全身性エリテマトーデス(Systemic lupus erythematosus、SLE)などの膠原病は難治性の全身性炎症性疾患である。その病因に関わる因子のひとつとしてT細胞の異常な感作が挙げられ、末梢血や病変局所においてT細胞がオリゴクローナルに増殖していることを報告した。これらT細胞の抗原と同定することができれば、病態の解明や治療法の開発に大きな前進が期待できる。このために、集積T細胞のT細胞受容体をプローブとしてMHC分子付ペプチドライブラリーをスクリーニングすることを考えた。12年度にはペプチドファージライブラリーの構築として昨年度おこなったHLAB5101に加え、マウスH-2Dbについてもファージ上の発現を試み、ファージ上に発現されたMHCクラスI分子には抗原ペプチドが搭載されうることが判明した。また、患者末梢血中に集積しているT細胞の同定と単一細胞PCR法を用いて、そのT細胞一個からTCRα鎖β鎖をクローニングし、大腸菌を用いて1本鎖TCRとして発現させることに成功した。今後ペプチド部分をランダムに設定したライブラリーの構築に進む予定である。また、上記のTCRα鎖β鎖のクローニング法を改良し、臨床検体に広く応用できるようにする予定である。
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[Publications] Yu X et al: "Anti-CD69 autoantibodies cross react with low density lipoprotein receptor-related protein 2 in systemic autoimmune diseases."J Immunol. 166・2. 1360-1369 (2001)
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[Publications] Kurokawa M et al: "Paired-cloning of the T cell receptor α and β gened from single cell without the establishment of a T cell clone."Clin Exp Immunol. 123・2. 340-345 (2001)
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[Publications] Kato T et al: "Analysis of accumulated T cell clonotypes in patients with systemic lupus erythematosus."Arthritis Rheum. (In press).