2000 Fiscal Year Annual Research Report
C型肝炎ウイルス遺伝子導入マウスを用いた治療用ワクチン開発の基礎的研究
Project/Area Number |
11670493
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
玉置 繁憲 三重大学, 医学部・附属病院, 助手 (80260602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GABAZZA Esteban Cesar 三重大学, 医学部, 助手 (00293770)
栗林 景容 三重大学, 医学部, 教授 (10064578)
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Keywords | C型肝炎ウイルス / 細胞障害性T細胞 / ワクチン / C型肝炎モデル |
Research Abstract |
1:C型肝炎マウスモデルの作製 マウス肝臓にHCV構造蛋白のcDNAを直接electroporation法にて導入したところ、16週以上の長期にわたる肝細胞でのHCV構造蛋白の発現が認められ、全ての構造蛋白に特異的な細胞障害性T細胞(CTL)の誘導が確認された。 2:HCVワクチンによるHCV特異的CTLの誘導 (1)DNAワクチン:elongation factor 1-α(EF1-α)のプロモーターを用いたHCV構造蛋白の発現ベクターを作製し筋肉内接種によるHCVに対するDNAワクチンを試みた。CMVプロモーターを用いた発現ベクターではCTLの誘導には3回以上の免疫が必要であったが、EF1-αプロモーターを用いたベクターでは1回の免疫で高いCTL活性が得られた。 (2)ペプチドワクチン:HCV-NS5領域のCTLエピトープペプチドの筋肉接種でのCTL誘導を試みた。アジュバントを用いずにペプチド単独をelectroporation法にて筋肉細胞内に導入したところCTLが誘導され、さらにImmuno Stimulator Sequence(ISS)あるいはB7-1発現ベクターを混合して筋肉内の同様に接種したところさらに高いCTL活性が得られた。 3:In vivoでのワクチン効果の検討 結核菌ワクチンであるBCGにHCV-NS5領域のCTLエピトープを挿入し、マウスに腹腔内接種したところ高いCTL活性が得られた。この免疫したマウスにNS5領域のcDNAを組み込んだワクシニアウイルスをチャレンジし、卵巣でのウイルス力価を検討したところほぼ完全にウイルスの感染が抑制されていた。
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[Publications] Nishimura Y.,Tamaki S.他8名: "A single immunization with a plasmid encoding hepatitis C virus (HCV) structural proteins under the elongation factor 1-α promoter elicits HCV-specific CTLs."Vaccine. 18. 675-680 (1999)
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[Publications] Kamei A.,Tamaki S.他12名: "Induction of hepatitis C virus specific lymphocytes in mice by an intrahepatic inoculation with an expression plasmid."Vriology. 273. 120-126 (2000)
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[Publications] Uno-Furuta S.,Tamaki S.他8名: "Induction of virus-specific cytotoxic T lymphocytes by in vivo electric administration of peptides."Vaccine. (in press).