1999 Fiscal Year Annual Research Report
B型肝炎ウイルス増殖制御機構の解明と新たな治療法の開発
Project/Area Number |
11670535
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
与芝 真彰 昭和大学, 医学部, 助教授 (20010457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 道法 , 東京都・臨床医学総合研究所, 研究員 (10250218)
井上 和明 昭和大学, 医学部, 講師 (90232529)
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Keywords | HBV DNA / RTD-PCR / Taq Man Chemistry |
Research Abstract |
1.本年度は約20例のB型慢性肝炎患者に十分なインフォームドコンセントを取得した上で、ラミブジン+サイクロスポリン中断療法を施行した。患者からは毎週採血を行い血中のトランスアミナーゼ値、血中のウイルス量のモニターを行った。その結果約3分の1の患者で免疫抑制剤のサイクロスポリンを中断した後にトランスアミナーゼの有意の上昇が認められた。トランスアミナーゼの有意の上昇が認められた症例においては、血中のウイルス量がサイクロスポリン中断前の約1万倍以上増加していることが判った。 一方トランスアミナーゼ値の有意の上昇が見られなかった症例においては、ウイルス量の増加は100倍以下であった。本年度の臨床的な解析から、トランスアミナナーゼの上昇はウイルスの急速な増殖を宿主が認識することにより起こり、サイクロスポリン中断による免疫抑制と再賦活化だけでは起こらないことが判明した。現在ラミブジンでウイルス量を一旦減らした後にステロイド中断を行い、ステロイド中断前後で肝生検を行ってdifferential displayおよびDNA tip用のサンプルを収集している。 2.HBV DNAの測定系としてTaq Man chemistryにもとずいたreal time detection PCRを構築した。この系では数コピー/wellから10^8コピー/wellまで高い再現性と直線性をもってHBV DNAの測定が可能である。
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Research Products
(1 results)