1999 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮細胞増殖抑制物質(Endostatin)による肝細胞癌増殖抑制の試み
| Project/Area Number |
11670550
|
|---|
| Research Institution | Kurume University |
|---|
Principal Investigator |
鳥村 拓司 久留米大学, 医学部, 講師 (60197986)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 理子 久留米大学, 医学部, 助手 (50279155)
金 基哲 久留米大学, 医学部, 助手 (30279145)
上野 隆登 久留米大学, 医学部, 助教授 (70176618)
|
|---|
| Keywords | 遺伝子治療 / endostatin / 肝癌細胞 / cDNA / 内皮細胞 / 遺伝子銃 / プラスミド / PCR |
|---|
| Research Abstract |
Folkman博士より供与されたendostatinのcDNAプラスミドを用いて大腸菌にendostatinを産生させたのち精製した。このendostatinを肝癌細胞株HuH-7をヌードマウスの皮下に接種し形成した腫瘤に対し週3回10mg/BWを腹腔内に投与し、腫瘍増殖に対する効果を検討した。しかし、我々が作成したendostatinは腫瘍の増殖に対して全く抑制作用を示さなかった。そこで、新たにPCRにてendostatinのcDNAを作成しなおし、シークエンサーにて塩基配列に誤りのないことを確認した後、CHO細胞にlipofectin法にて、endostatinのcDNAをtransfectし、培養液中へのendostatinの分泌をHA-tag抗体を用いたWestern blottingにて確認した。さらに、この培養液をHUVECに投与して内皮細胞の増殖に対するendostatinの抑制効果をMTTassayにて検討した。その結果、endostatinを含んだ培養液は内皮細胞の増殖を明らかに抑制した。これにより、我々が新たに作成したendostatinは内皮細胞増殖抑制効果を有することが明らかになった。次に、予定を少し変更して、くり返し投与が可能な遺伝子銃を用いてendostatinのcDNAをマウスの筋細胞内にtransfectするという遺伝子治療により肝癌細胞株をヌードマウスの皮下に接種し形成した腫瘤の増殖が抑制されるか否かを検討するため、transfectするendostatinのcDNAを大量に作成し遺伝子銃に用いる金粒子にcDNAをcoating中である。coatingが終了次第、遺伝子銃を用いたendostatinのcDNAの遺伝子治療を開始する予定である。
|
Research Products
(1 results)
