2000 Fiscal Year Annual Research Report
ケモカインによる好酸球の肺血管内皮細胞への接着と間隙遊走の調節機序の解析
Project/Area Number |
11670589
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Research Institution | Saitama Medical School |
Principal Investigator |
山本 英明 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (50211644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 功 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (60245199)
永田 真 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20211443)
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Keywords | 好酸球 / 肺微小血管内皮細胞 / C-Cケモカイン |
Research Abstract |
Cell culture insertsのフィルター上で、肺微小血管内皮細胞(HPMEC)をTNF-α+IL-4で24時間刺激しVCAM-1の発現を誘導した。末梢血より分離した好酸球浮遊液をその上室に、各種好酸球遊走因子を下室に入れ3時間培養し、好酸球の下室への遊走率をOPD試薬にて測定した。C-Cケモカイン(RANTES,eotaxin,eotaxin-2,MCP-3,MCP-4)による好酸球の内皮細胞間隙遊走は、無刺激のHPMECに対し、VCAM-1発現を誘導したHPMECで有意に増強した(p<0.05)。一方、PAF,FMLP,IL-5,GM-CSF,IL-8,MCP-2による好酸球の内皮細胞間隙遊走はHPMEC刺激の有無で差はみられなかった。 次のステップとして、Cell culture insertsのフィルター表面をrecombinant human(rh)-ICAM-1もしくはrh-VCAM-1でコーティングし、非特異的結合部位をFCSにてブロックした。好酸球を上室に、各種好酸球遊走因子を下室に入れ2時間培養し、好酸球遊走率を測定した。RANTES,eotaxin,eotaxin-2,MCP-3,MCP-4による好酸球遊走は、rh-ICAM-1に対してrh-VCAM-1存在下で有意に増強した(p<0.05)。これに対してPAF,C5a,FMLP,IL-5,GM-CSF,IL-8,MCP-2による好酸球遊走はrh-ICAM-1とrh-VCAM-1の両者で差はみられなかった。RANTESによる好酸球遊走のrh-VCAM-1による増強効果は、好酸球を抗α4-インテグリン抗体と前培養することにより有意に抑制された。 以上の成績からC-Cケモカインによる好酸球遊走は、α4-インテグリン/VCAM-1相互作用により選択的に増強される可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)