2001 Fiscal Year Annual Research Report
インフルエンザウイルス感染による気道炎症発生機序の解明(サイトカイン発現・アポトーシス誘導と細胞内シグナルの解析)
Project/Area Number |
11670596
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
橋本 修 日本大学, 医学部, 講師 (30159090)
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Keywords | インフルエンザウイルス / 気道上皮細胞 / アポトーシス / MAPキナーゼ |
Research Abstract |
本年度は、インフルエンザウイルス感染による気道上皮細胞のアポトーシス誘導を制御する細胞内シグナルをASK1-MAP kinase経路を中心に解析した。インフルエンザウイルス感染による気道上皮細胞のASK1リン酸化、p38 MAP kinase,JNK,extracellular signal-regulated kinase(Erk)の活性をWestern blotで解析し、embryonic fibroblast derived from ASK1 knockout mice(ASK1-/-MEF)とembryonic fibroblast derived from wild type mice(ASK1+/+MEF)のIV刺激によるJNK/p38MAPKのリン酸化、caspace-3活性化、MTSによるcell deathを解析した。その結果、1)IV感染は気道上皮細胞にp38 MAP kinase,Erk,JNKリン酸化とASK1のリン酸化を誘導した、2)IV感染によるJNK/p38MAPKリン酸化、caspace-3活性化、細胞死、ASK1-/-MEFではASK1+/+MEFと比較して抑制されていた。 以上の結果、IV感染による気道上皮細胞のアポトーシスはASK-1/JNK pathwayが関与することが示唆された。
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[Publications] 橋本 修: "インフルエンザ感染における気道炎症のメカニズム。呼吸と循環。"呼吸と循環. 48. 1113-1118 (2000)
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[Publications] 橋本 修: "ポストゲノム時代における呼吸器疾患へのアプローチ:呼吸器感染症"呼吸と循環. 49. 115-120 (2001)
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[Publications] 橋本 修: "インフルエンザウイルス感染時の遺伝子発現"アレルギー科. 12. 593-599 (2001)
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[Publications] Shu Hashimoto: "Amantadine inhibits RANTES production by influenza virus-infected human bronchial epithelial cells"Brit J Pharmacol. 132. 197-202 (2001)