2001 Fiscal Year Annual Research Report
視覚・聴覚律動刺激による神経変性疾患患者の認知情報処理速度に与える影響
Project/Area Number |
11670633
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
黒岩 義之 横浜市立大学, 医学部, 教授 (40135249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 ゆめ 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (70236024)
山田 人志 横浜市立大学, 附属病院, 助教授 (70240033)
長谷川 修 横浜市立大学, 附属病院, 助教授 (30237961)
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Keywords | パーキンソン病 / 視覚誘発電位 / 聴覚誘発電位 / 事象関連電位 / 協和音 / 不協和音 / N200 / P300 |
Research Abstract |
本研究では特に「協和音」と「不協和音」の違いにより、和音刺激によるERPに何らかの違いが生じるかどうかに注目した。 「協和音」と「不協和和音」の純音による音刺激をコンピューターで作成し、正常成人10例(平均年齢34.5±7.5歳;25〜53歳;男性4人、女性6人)を対象に、聴覚性事象関連電位を検討した。 「協和音」・「不協和音」がRare stimuli(20%)とFrequent stimuli(80%)として、ランダムに呈示されるCDを使い、「ボタン押し課題」と「オミッション課題」を施行した。その結果、N200、P300振幅、潜時共に、Rare stimuli(20%)・Frequent stimuli(80%)間の有意差が「オミッション課題」において明確に認められた。このことからRare stimuliにおいてボタンを押さない「オミッション課題」が、Rare stimuliにおいてボタンを押す「ボタン押し課題」に比べ、より強い脳活動を誘発することが示された。 また電極間における差は潜時には認められなかったが、振幅についてはN100,N200,P300全てについて認められたことから、N100,N200は前頭部・頭頂部優位の、P300は頭頂部・後頭部優位の電極分布を示していると言える。 また「協和音」と「不協和音」を入れ替えた場合、潜時・振幅共にN200,P300にその影響が認められた。有意差が認められた。このことから、N200,P300が「協和音」と「不協和音」の認知に関連した複雑な情報処理に関係していると考えられた。「協和音」と「不協和音」の条件を変化させることにより潜時、振幅共に影響があったN200について、今後その「特異性」を検証したい。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 黒岩義之: "Do P1 and N1 cvofead by the ERP task veflect primary visual processing in parkinson's disease ?"Documents Ophthelneslegica. 102. 83-93 (2001)
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[Publications] 黒岩義之: "Modulation of event related potcntials in normal human subjects by uisuel divided attention"Neusosci Lett.. 311. 198-202 (2001)
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[Publications] 黒岩義之: "multiple dipole analysis of visual everd related potential dueing oddball paradignr with silent counting"Beain Topagraphy. 13・3. 161-168 (2001)
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[Publications] 黒岩義之: "PC-based maltiple eguivalent curvent dipole source localization system and its opplications"Res. Adu. in Biomedical Eng. 2. 97-109 (2001)
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[Publications] 黒岩義之: "Anticholinergic daugs : response of parkinsonism not responsive to lerodopa"J. Neusol Neurosurg psychiatry. 72・1. 111-113 (2002)
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[Publications] 黒岩義之: "Visual eaentrelated potential changes in two subfypes of multiple system atrophy, MSA-C and MSA-P"J. Neusol. (印刷中). (2002)