2001 Fiscal Year Annual Research Report
本邦および英国脳血管障害患者におけるNotch3遺伝子変異および多型の検討
Project/Area Number |
11670635
|
Research Institution | KYOTO Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
牧野 雅弘 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (80271162)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福山 隆一 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (60199271)
中島 健二 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (00237265)
水野 敏樹 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (30264782)
|
Keywords | Notch3 / vascular dementia / lacunar infarction |
Research Abstract |
A Notch3遺伝子の解析方法の確立 まず変異が集中しているNotch3エクソン3、4および-塩基置換変異が疑われたエクソン5、9、20、21、22、24、25についてPCRの条件検討を行ない、PCRでそれぞれ目的のDNAが増幅されることを確認した。 続いて-塩基置換変異をスクリーニングする方法としてSSCP(Single Strand Conformation ploymorphism)法を行った。目的のエクソンをPCRで増幅後、熱変性処理で一本鎖DNAとし、8%ポリアクリルアミドゲル上で低温化に電気泳動を行ない、銀染色行なった。 異常が疑われたエクソンについてはcycle sequence法で直接塩基配列を解析した。目的のDNAをPCRで増幅後精製し、熱変性処理で一本鎖DNAとした後、蛍光DNAでラベルし、Perkin Elmer社sequencerで解析した。 B これまでのNotch3遺伝子解析の結果 CADASILが疑われた4症例の解析ではSSCP法にて異常が疑われたエクソンが11あり、sequenceの結果、エクソン3第156塩基CからC/TまたはT/T、エクソン16第2616塩基CからT、エクソン25第4641塩基AからGへの変異を認めた。これらはアミノ酸置換を伴わない遺伝子多型であるが、CADASIL症例のみで報告されており、一般正常者では認められない。また高血圧等の危険因子がないにもかかわらず、Binswanger typeの画像所見を呈した脳血管障害患者7名における解析でもエクソン3第156塩基CからC/Tへの変異を3例、Tへの変異を2例に認め、70%と高い頻度で変異を認めた。今後この部位での解析を多数の正常コントロールおよび脳血管障害患者で行なう予定で,すでに両者を併せて140検体以上について解析中である.
|