2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11670665
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
清水 賢巳 金沢大学, 医学部, 助教授 (20183402)
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Keywords | 肥大型心筋症 / 心筋トロポニンI / 遺伝子変異 |
Research Abstract |
1.肥大型心筋症の家系調査ならびにサンプル収集 北陸地方における肥大型心筋症の調査を行ない、関連の認められない肥大型心筋症発端者患者270名を見い出した。これら270名に関して、インフォームド・コンセントを得た後、家族に関する聞き取り調査、発端者ならびに家族の心電図、心臓超音波検査、遺伝子診断用採血(EDTA血10ml)を実施した。 2.トロポニンI遺伝子変異の検索 270名の肥大型心筋症発端者患者に関し、末梢血白血球からgenomic DNAを抽出し、心筋トロポニンI遺伝子に対して作成したprimerを用いてPCR-SSCP法にてスクリーニングを行った。さらに、SSCPにて異常バンドが認められたものに対してはABI社製オートシーケンサーまたはSequencing-High(TOYOBO社製)を用いてDNA配列を調査しRFLP法にて確認を行った。その結果、10名に心筋トロポニンI遺伝子Lysine183欠失変異を見い出した。また、同意の得られたこれら10名の家族70余名についても同様の検索を実施した。Lysine183欠失変異以外の遺伝子異常は認められなかった。 3.臨床的特徴の把握 上記10家系70余名について心電図、心エコー図検査を実施した。また、肥大型心筋症発症者でこれまで検査歴のあるものについては、心電図ならびに心エコー図検査結果の収集を行った。さらに、ホルター心電図検査を行って悪性心室性不整脈の有無について検討した。現在計画実施案に従って調査結果を総括し、その臨床的特徴等について検討中である。
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