2001 Fiscal Year Annual Research Report
拡張型心筋症-慢性心筋炎における病変進展のメカニズムに関する研究
Project/Area Number |
11670714
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
西川 俊郎 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (50120019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 昭博 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (60209434)
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Keywords | 拡張型心筋症 / 慢性心筋炎 / ラット / 病理組織学 / apoptosis / Fas-Fas ligand / Fas-Fas ligand抗体投与 |
Research Abstract |
本年度は、実験的心筋炎(ミオシン投与による自己免疫性心筋炎)を惹起させたラットに抗Fas抗体、抗Fas ligand抗体を投与し、その効果を病理学的に検討した。Lewis rat(7週令)にporcine myosinを注射し(これを0日とする)、第7日に再度注射し、第21日に麻酔下で屠殺し心臓を摘出した。この間、0日、10日、14日、17日、19日に抗Fas抗体(anti-APO-1/FAS)、または抗Fas ligand抗体(anti-P5)を腹腔内注射した。0日、19日に各抗体を注射した群はいずれも非投与群と比べて変化はなく効果はないと考えられた。10日、17日に注射した群ではわずかに炎症の軽減がみられたが、炎症部位の面積率の比較では有意差はなかった。14日に注射した群では抗Fas抗体投与群、抗Fas ligand抗体投与群いずれも組織学的に炎症の程度が減弱し、炎症部位の面積率が有意に減少した。また、TUNEL assayによるapoptotic indexも有意に減少を示した。今後は同様の処置をおこなったラットを第60日に再度にミオシンを注射し、その2週間後(第74日)に屠殺して、心筋病変の評価ならびに脾臓のリンパ球をFACScanにより分析しmemory T cellの増減について検討する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kyoko Imanaka-Yoshida: "Tenascin-C modulates adhesion of cardiomyocytes to extracellular matrix during tissue remodeling after myocardial infarction"Laboratory Investigation. 81(7). 1015-1024 (2001)
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[Publications] 西川俊郎: "孤立性心筋緻密化障害-Isolated noncompaction of the ventricular myocardium"病理と臨床. 19(12). 1360-1361 (2001)
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[Publications] 西川俊郎: "転移性心臓腫瘍"循環器科. 50(3). 250-255 (2001)