1999 Fiscal Year Annual Research Report
心筋ミトコンドリアNa/H交換系とCa^<2+>イオン動態、redox 状態との関係
Project/Area Number |
11670715
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
安武 正弘 日本医科大学, 医学部, 助手 (70281433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草間 芳樹 日本医科大学, 医学部, 助手 (40169983)
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Keywords | Na^+ / H^+交換系 / ミトコンドリア傷害モデル / 心筋細胞 |
Research Abstract |
ミトコンドリア内膜Na^+/H^+交換系は、ミトコンドリアの容積やCa^<2+>の恒常性維持に重要な役割を果たすことが示唆されている。ミトコンドリアは心筋細胞が生存するためのATPの供給源である一方、フリーラジカルの発生源としても重要で、この細胞内小器官の生理的機能やredox状態の維持は虚血再灌流などのストレスに対して細胞が生き残るために極めて重要と考えられる。 平成11年度の研究目的は,ラット単離心筋細胞におけるミトコンドリアredox状態の測定法を確立し外因性酸化ストレスによるミトコンドリア障害モデルを作成することであった。PTI社製細胞内イオン検出装置を用いミトコンドリア内のフラボ蛋白の酸化還元状態に応じて480nmの励起光により発生する波長530nm付近の弱い蛍光を検出するため適切なdischroicmirror,bandpassfilterを設定し測定を試みた。蛍光をうることは可能となったが、減衰の問題があり断続的に励起するプログラムを作成する必要があった。キャリブレーションも非常に難しく測定系の確立にほぼ1年を要した。つぎに、酸化ストレスとしてH_2O_2とperoxynitrite溶液をさまざまな濃度で細胞灌流液中に投与しフラボ蛋白の酸化還元状態の変化を上記方法にて検討中であるが,H_2O_2,peroxynitriteともに濃度設定が難しく試行錯誤の最中である.(濃度が高すぎると細胞収縮がおき,生き残ってもNa/H交換性阻害薬でブロックできる程度のミトコンドリア機能障害をうることができない.)
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