1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11670744
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榊原 洋一 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (10143463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 正義 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (90049031)
久保田 雅也 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (90251272)
斉藤 真木子 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (20225733)
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Keywords | 脊髄性筋萎縮症 / SMN遺伝子 / マイクロサテライトマーカー |
Research Abstract |
脊髄性筋萎縮症(SMA)は脊髄前角細胞の変性、消失によって随意筋の進行性の萎縮を生じる常染色体劣性遺伝疾患である。原因遺伝子が1995年に報告され症例の98%以上でエクソン7,8の欠失が認められている。私たちの解析した症例でもI型16名、II型4名、III型1名に原因遺伝子であるSMN1遺伝子のエクソン7、8の少なくともひとつに欠失が認められた。SMAはI型からIII型まで重症度の幅が大きく、また同じI型のなかでも症状の出現する時期や進行度にばらつきがある。重症度を規定する因子として私たちはこれまでマイクロサテライトマーカーの検索によってI型の7家系で大きい欠失を6例で確認した。さらにSMN1遺伝子のコピー遺伝子であるSMN2遺伝子とSMN1遺伝子の比を検討した。マイクロサテライトマーカー検索で保因者であることを確認した両親14名と健康同胞者1名、および対照健常者19名においてミスマッチプライマーで増幅したエクソン7PCR産物を制限酵素HinfIで切断し、SMN1遺伝子とSMN2遺伝子由来の切断断片の長さが異なることを利用し、PAAゲルにて泳動後、エチウムブロマイド染色しNIH image1.16/ppc softwareを用いて各々定量した。定量のコントロールとしてSMN1遺伝子のみを有する正常者とSMN2遺伝子のみを有する患者genomic DNAよりPCRによって得られた産物を精製し、異なる比で混合したものをテンプレートとして同様の解析を行った。この結果、SMN1/SMN2が1/3が4例、1/2が6例、1/1が5例であった。1/3の4例は大きな欠失がないか、またはNAIP遺伝子が存在しており、このような例ではgene conversionがより強く示唆された。さらに内部標準としてCFTR遺伝子を用い、SMN1,2遺伝子のコピー数そのものの解析を進めている。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Thomas Kroepft, Tran Diop Tuan, Yoich Sakakihara: "High Incidence of Large Scale Relations in Japanese patients in Werdnig-Hoffmann disease"YEARBOOK OF THE SOCIETY FOR CHILD NEUROLOGY "1999/2000 JAHRBUCH DER GESELLSCHAF FUR NEVROPADIATRIE "1999/2000. (in print). (2000)