1999 Fiscal Year Annual Research Report
リソソーム病の病態に関する研究-細胞内シグナル伝達異常とアポトーシスの検討
Project/Area Number |
11670760
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
乾 幸治 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90175208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 伸太郎 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30028609)
塚本 浩子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50263281)
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Keywords | ファーバー病 / 皮下結節 / 炎症性サイトカイン / RT-PCR法 / リソソーム病 / 脂質蓄積 |
Research Abstract |
リソソーム病は酵素欠損により分解できない脂質がリソソームに蓄積する疾患であるが、なぜリソソームへの蓄積が細胞障害、ひいては臓器障害を引き起こすのかは不明である。このため本研究ではリソソームへの脂質の蓄積がどのような遺伝子を活性化するのかを検討することを目的とした。今回ファーバー病の皮下結節を切除しその組織でどのような遺伝子が活性化されているかを検討する機会を得た。病理組織学的には、結節内にはCD68陽性のマクロファージを含む炎症細胞の浸潤、結合識の増生が認められたが、Tunnel法にては多くの陽性細胞は見いだし得なかった。一方、この組織を用い、全RNAを抽出し、炎症性サイトカイン、アポトーシス、細胞内シグナル、エンドセリン関係約50種の遺伝子につきRT-PCR法を行いその発現を検討した。その結果、IL-6、-10、-12、などの炎症性サイトカインのmRNAレベルでの発現を認めた。ファーバー病では病気の進行とともに、痩せを来すが、痩せの原因として炎症性サイトカインの役割が考えられた。また、この結果を培養細胞レベルで検討するため、培養細胞に、スルファチド、ガラクトシルサイコシンの脂質負荷を行った。これら細胞より全RNAを抽出し、炎症性サイトカイン、アポトーシス、細胞内シグナル、エンドセリン関係約50種の遺伝子の発現をRT-PCR法にて検討する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Akagi M.,Inui K.et al.: "Mutation analysis of two Japanese patients・・・・"J. Hum. Genet.. 45. 60-62 (2000)
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[Publications] Akagi M.,Inui K.et al.: "Mutation analysis of a Japanese patient with fucosidosis"J. Hum. Genet.. 44. 323-326 (1999)
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[Publications] Yamamoto T.,Nanba E.et al.: "NPCI gene mutations in Japanese patients…"Hum Genet. 105. 10-16 (1999)
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[Publications] Inui K.,Miyagawa H.et al.: "Remission of progressive multifocal・・・・"Brain & Development. 21. 416-419 (1999)
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[Publications] Tukamoto H.,Wells D.J.et al.: "Enhanced expression of recombinant・・・"Gene Therapy. 6. 1331-1335 (1999)
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[Publications] Fu L.,Inui K.et al: "Molecular heterogeneity of Krabbe disease"J Inherited Metab. Dis.. 22. 155-162 (1999)