2000 Fiscal Year Annual Research Report
C型肝炎ウイルス母子感染の病因論的研究-細胞障害性T細胞(CTL)エピトープの同定とCTLの役割について
Project/Area Number |
11670775
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Research Institution | YOKOHAMA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
伊部 正明 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 講師 (00232588)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相原 雄幸 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 助教授 (50211686)
横田 俊平 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10158363)
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Keywords | C型肝炎ウイルス / C型肝炎 / 細胞障害性T細胞(CTL) / エピトープ / HLA / 母子感染 |
Research Abstract |
C型肝炎ウイルス(HCV)のアミノ酸シークエンスからHLA-B^*3501結合ペプチドとHLA-A^*2402結合ペプチドをそれぞれ選び出し、合成ペプチドを作成した。これらの合成ペプチドのうちからRMA-S-B^*3501細胞およびRMA-S-A^*2402細胞を用いたpeptide binding assayでHLA-B^*3501分子結合ペプチドを28種類(8-merから11-mer)とHLA-A^*2402分子結合ペプチドを72種類(9-mer〜11-mer)同定した。これらを結合能別(Binding Index)に分けた。HLA-B^*3501陽性の急性C型肝炎患者の末梢血液単核球を28種類のHLA-B^*3501分子結合ペプチドで刺激してHLA-B35特異的CTLを誘導した結果、1種類が誘導できた。このCTLよりクローンを作成した。同患者血漿中のHCV-RNAを分離し、誘導されたCTLが認識する部位の遺伝子解析を行いHLA-B^*3501拘束性のHCV CTLエピトープと確認した。また同患者のHLA-B35陽性の急性C型肝炎患者で急性期の末梢血単核球中で誘導された特異的CTLは回復期には消失していたことを確認した。HCV特異CTLが急性C型肝炎の病態に関与していたことが示唆された。当科外来通院中のHLA-B^*3501陽性またはHLA-A^*2402陽性のHCV母子感染患児の末梢血液単核球からも同様の方法によりHLA-B^*3501結合ペプチドおよびHLA-A^*2402分子結合分ペプチドで特異的CTLの誘導を検討中である。
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