1999 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト1番染色体短腕の1p36領域における神経芽腫関連がん抑制遺伝子の探索
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11670808
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| Research Institution | Chiba Cancer Center (Research Institute) |
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Principal Investigator |
市川 美紀 (大平 美紀) 千葉県がんセンター, 研究局・生化学研究部, 研究員 (20311384)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
影山 肇 千葉県がんセンター, 研究局・生化学研究部, 研究員 (50260253)
中川原 章 千葉県がんセンター, 研究局・生化学研究部, 部長 (50117181)
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| Keywords | 神経芽腫 / 1p36 / がん抑制遺伝子 / ポジショナルクローニング / LOH / コンティグ / ゲノム解析 |
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| Research Abstract |
ヒト1番染色体p36.2-p36.3は神経芽腫関連領域といわれている。当研究室でのLOH解析の結果、この領域の中でも特にDIS450からDIS244までの約1Mbの領域が可能性が高いという結果が得られたことに基づき、この領域について神経芽腫関連遺伝子のポジショナルクローニングを行っている。進行状況は以下の通りである。
1)DIS244周辺領域のPACコンティグの作製
DIS244周辺領域にマップされる5つの1番染色体特異的STSマーカーを用いてtotal humanPACライブラリーのPCRスクリーニングを行い、PACクローンを単離した。さらにこれらのクローンの両端塩基配列をもとにゲノミックウォーキングを行い、40個のPACからなるコンティグを作製した。各クローンの解析の結果、このコンティグはDIS244から約800kbの領域をカバーすることがわかった。DIS450の領域からのコンティグについては作製中である。
2)PACコンティグ上に存在する遺伝子の同定とcDNA断片の単離
コンティグ上に存在する遺伝子の同定のため、PACクローンDNAをプローブとしたヒト脳cDNAライブラリーのスクリーニングと、PACクローンDNAのラフシークエンシングを行った。ライブラリーのスクリーニングからは約100クローンの遺伝子断片を単離した。クローンの両端シークエンシングと相同性検索の結果、これらのクローンはDFF45(DNA fragmentation factor45)やキネシンスーパーファミリーに相同性をもつKIAA0591など5種類の遺伝子に相当することが判明した。KIAA0591についてはその3'側の一部のみが発表されていたので、我々はヒト脳黒質cDNAライブラリーのスクリーニングを行い、5'領域をさらに400bp伸長した。これによってこの遺伝子の完全長cDNA(KIAA0591F、約7.6kb)が同定できた。
ゲノムのラフシークエンシングの結果得られた塩基配列を、ESTデータベースに対してホモロジー検索を行ったところ、上記の遺伝子に加え、さらに2つの遺伝子をこの領域に同定した。これらはそれぞれ酵母でユビキチンープロテアソーム系に働く遺伝子のホモログであった。また、130種類ものEST断片が同定されたので、これらについてはコンティグ上へのマッピングや発現パターンなどからグループ化するなどの解析を順次進めている。
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[Publications] Nagai M.,Ohira M.et al.: "Identification of the full-length KIAA0591 gene encoding a novel kinesin-related protein which is mapped to the neuroblastoma suppressor gene locus at 1p36.2"Int.J.Oncol.. (in press).
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[Publications] Islam A.,Ohira M.et al.: "High expression of Survivin,mapped to 17q25,is significantly associated with poor prognostic factors and promotes cell survival in human neuroblastoma"Oncogene. 19. 617-623 (2000)
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[Publications] Ichimiya S.,Ohira M.et al.: "p73 at chromosome 1p36.3 is lost in advanced stage neuroblastoma but its mutation is infrequent"Oncogene. 18. 1061-1066 (1999)
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[Publications] Seki N.,Ohira M.et al.: "Chromosomal assignment of a human apoptosis-associated tyrosine kinase gene on chromosome 17q25.3 by somatic hybrid analysis and fluorescence in situ hybridization"J.Hum.Genet.. 44. 141-142 (1999)
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[Publications] Ueki N.,Ohira M.et al.: "Isolation and chromosomal assignment of human genes encoding cofactor of LIM homeodomain proteins,CLIM1 and CLIM2"J.Hum.Genet.. 44. 112-115 (1999)
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[Publications] Seki N.,Ohira M.et al.: "Structure,expression profile and chromosomal location of an isolog of DNA-PKcs interacting protein(KIP)gene 1"Biochim.Biophys.Acta. 1444. 143-147 (1999)
