1999 Fiscal Year Annual Research Report
Daxx-ASK1-JNK/p38を介するケラチノサイトのアポトーシス:アポトーシスと分化の新展開
Project/Area Number |
11670834
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
佐山 浩二 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (80187286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白方 裕司 愛媛大学, 医学部, 助手 (50226320)
一條 秀憲 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (00242206)
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Keywords | 表皮 / ケラチノサイト / 分化 / アポトーシス / MAP kinase / ASK1 / JNK / p38 |
Research Abstract |
1、アポトーシス誘導によるASK1タンパク、mRNA発現およびASK1およびJNK/p38活性への影響:紫外線照射によるアポトーシス誘導後、ASK1のタンパク、mRNAの発現を、それぞれWestern blot法およびNorthern blot法にて検討した。さらに、ASK1活性を細胞抽出液を抗ASK1で免疫沈降後、GST-MKK6,GST-SAPK3KNを用いたcouple kinase assay法を用いて測定した。また、ASK1活性に伴い上昇すると考えられるJNK/p38の活性を、免疫沈降、抗phopho-c-Jun、ATF-2を用いたWestern blot法にて測定した。JNK/p38活性の誘導はみられたが、ASK1活性の上昇はみられなかった。 2、分化誘導によるASK1タンパク、mRNA発現、ASK1およびJNK/p38活性への影響:高カルシウム濃度培養液への変更、牛胎児血清、Vitamin D_3、TPAの添加により分化誘導後、1と同様に検討した。JNK/p38の活性上昇はみられたが、ASK1の活性の上昇は確認できなかった。 3、アデノウイルスベクターを用いたASK1遺伝子導入による培養ケラチノサイトにおける分化およびアポトーシスの解析 (1)アデノウイルスの調整:constitutively active form ASK1およびdominant negative form ASK1遺伝子組み込みアデノウイルスベクターを293細胞にて大量に増殖させた後、精製・濃縮・透析を行い-80℃にて保存した。コントロールウイルスとしては、β-ガラクトシダーゼ組み込みアデノウイルスベクターを用いた。ASK1タンパクの発現はWestern blot法にて確認した。 (2)constitutively active form ASK1導入によるケラチノサイトの分化およびアポトーシス誘導の検討: (1)constitutively active form ASK1アデノウイルスベクターをケラチノサイトに感染させ、アポトーシス、分化が起こるかどうか形態を観察し、アポトーシスはTUNEL法にて確認した。低いmoiでは分化、高いmoiではアポトーシスを起こした。 (2)ケラチノサイトの分化誘導のマーカーとしてはInvolucrin蛋白の発現をWestern blot法にて、また、Involucrin陽性細胞数をFACSにて検討した。さらに、Transglutaminase-1 mRNAの発現をNortern blot法にて確認した。いづれも、ASK1導入にて著明に誘導されていた。
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[Publications] K Sayama,Y Hanakawa,Y Shirakawa,K Yamasaki,K Yamanishi,Y Sawada,H Ichijo,and K Hashimoto.: "Apoptosis Signal-Regulating Kinase 1(ASK1),a MAP Kinase Kinase Kinase,is an Intracellular Inducer of Keratinocyte Differentiation."J Invest Dermatol(abs). (in press).