2000 Fiscal Year Annual Research Report
Daxx-ASK1-JNK/p38を介するケラウチノサイトのアポトーシス:アポトーシスと分化の新展開
Project/Area Number |
11670834
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
佐山 浩二 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (80187286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白方 裕司 愛媛大学, 医学部, 助手 (50226320)
一條 秀憲 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (00242206)
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Keywords | 表皮 / ケラチノサイト / 分化 / アポトーシス / MAP kinase / ASK1 / JNK / p38MAP kinase |
Research Abstract |
ASK1がケラチノサイトのアポトーシスを誘導するかどうか検討した。Ad-1W,Ad-β-gal,をコントロールとしてAd-ASK1-ΔNをMOI5,50で感染させ、形態変化を観察した。24hでは、大きな形態変化はない。48h後には、従来他の細胞で報告されているようにMOI50で、ケラチノサイトはアポトーシスを起こした。TUNEL法にてアポトーシスを確認した。しかし、Ad-ΔN-ASK1のMOI5では、アポトーシスは起こさず細胞が大型化・扁平化し、分化と考えられる形態変化を示した。TUNEL法にても陽性細胞はほとんど見られない。ASK1がケラチノサイトのアポトーシスを起こすことが確認できたが、低いdoseでは分化を起こすことが示唆されるので、次に分化マーカーを調べた。 InvolucrinタンパクはWestern blot法,Transglutaminase-1 mRNAはNorthern blot法にて調べた。MOI5でASK1-ΔNはInvolucrinタンパク、Transglutaminase-1 mRNAを誘導していた。この変化は代表的なケラチノサイトの分化誘導因子である10%FCS含有培養液による誘導と同様である。形態変化とも考え合わせると、MOI5のASK1-ΔNはケラチノサイトの分化を引き起こすと考えられる。 ASK1-ΔNによるケラチノサイトの分化誘導時に、ASK1の下流にあるJNKとp38MAP kinaseの活性が誘導されているかどうか検討した。Ad-ASK1-ΔNをMOI5で感染させ、時間を追って活性を検討したところ、ASK1タンパクの出現パターンとほぼ一致して6-12時間後よりJNKとp38MAP kinaseの活性の上昇が見られたことから、ASK1はケラチノサイトのSEK1-JNKとMKK3/MKK6-p38MAP kinaseのカスケードを活性化していると考えられる。
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[Publications] Koji Sayama: "Apoptosis signal-ragulating kinase 1 (ASK1)is an intracellular inducer of keratinocyte differentiation"J Biol Chem. 276(2). 999-1004 (2001)
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[Publications] Yasushi Hanakawa: "Different effects of dominant negative mutants of desmocollin and desmoglein on the cell-cell adhesion of keratinocytes"J Cell Sci. 113(Pt10). 1803-1811 (2000)
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[Publications] Yuji Shirakata: "Epiregulin, a novel member of the epidermal growth factor family, is an autocrine growth factor in normal human keratinocytes"J Biol Chem. 275(8). 5748-5753 (2000)
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[Publications] Kazushige Midorikawa: "Expression of vitamin D receptor in cultured human keratinocytes and fibroblasts is not altered by corticosteroids"J Dermatol Sci. 21(1). 8-12 (1999)
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[Publications] Koji Sayama: "Possible involvement of p21 but not of p16 or p53 in keratinocyte senescence"J Cell Physiol. 179(1). 40-44 (1999)