2000 Fiscal Year Annual Research Report
スフィンゴ脂質、特にSPCの創傷治癒促進機序の解析
Project/Area Number |
11670850
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Research Institution | JUNTENDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
坪井 良治 順天堂大学, 医学部, 助教授 (70221421)
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Keywords | 創傷治癒 / スフィンゴ脂質 / SPC / 線維芽細胞 / 創収縮 / 細胞外マトリックス |
Research Abstract |
sphingosylphoshorylcholine(以下SPCと略す)はスフィンゴ脂質の一つで、生理的には生体内には存在しないが、1)線維芽細胞の増殖を促進させること、2)動物モデルの創傷治癒を促進させること、が知られている。昨年度はSPCが線維芽細胞を包埋したコラーゲンゲルの収縮を促進させることを報告した。本年度はSPCが細胞外マトリックス、特にファイブロネクチン(FN)の発現を増加させるかどうかを検討した。細胞は包皮由来のヒト真皮線維芽細胞を用いた。細胞をSPCで処理し、時間、濃度によりFNのmRNAならびに蛋白レベルがどのように変化するかRT-PCR,northern blotting,immunoblottingで調べた。その結果、SPCは濃度依存性に線維芽細胞FNのmRNAと蛋白量を増加させた。さらにSPCを添加した時に線維芽細胞が産生するTGF-b,PDGF-BB,IL-4,IL-6の量をELISA法で調べたところ、IL-6の分泌だけが亢進した。northern blottingでは、IL-6がFNの発現を増加させ、SPCによるFNの増加作用がIL-6中和抗体の添加により抑制された。以上の結果からSPCのFN増加作用の一部はIL-6によることが示唆された。
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Research Products
(1 results)