1999 Fiscal Year Annual Research Report
MRI心筋血流造影剤としての経静脈性マイクロバブルの可能性
Project/Area Number |
11670887
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
濱田 星紀 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80198803)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富山 憲幸 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50294070)
内藤 博昭 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60217627)
|
Keywords | MRI / 心筋灌流 / 微小気泡 / T2短縮効果 / T1短縮効果 / susceptibility effect |
Research Abstract |
超音波用造影剤(Levovist)を急速静注し、MRIによる心筋潅流を評価できるか否かを検討する。微小気泡が血液中に存在すると、susceptibility effectによりT2^*を短縮することが予想される。また気泡の成分として、純酸素を用いることでT1短縮効果も予測される。基礎実験として、超音波用造影剤として使用されているガラクトース懸濁液のT1短縮効果およびT2^*短縮効果を測定した。試験管に封入した試料(20mg/ml)をヘッドコイル内に固定し、1.5T MRIを用い、Turbo FLASHおよびTurbo Inversion Recoveryの2種類の撮像シークエンスでT1緩和時間測定を行なった。この結果、酸素気泡によるT1短縮効果は認められるが、有意な値ではなかった。純粋に気泡により生じたsusceptibility effectによるT2^*緩和が促進され、T1短縮効果そのものを確認することができなかった。すなわち、T2^*短縮効果が信号強度について支配的であることが予想された。次に、強いT2^*短縮効果を得るために高濃度の溶液を用いた。200mg/mlを10ml試験管に取り、T2協調型シーケンスであるDE(Driven Equilibrium)-prepared turbo FLASHを用い、T2^*緩和曲線を求めた。またTurbo Inversion Recoveryも併用しT1値をも求めた。これにより、ガラクトース縣濁液によるT2^*短縮効果、および酸素気泡によるT1短縮効果が信号強度の変化として捉えることが可能であることが解った。T2^*短縮効果は信号強度の低下として現われるのに対し、T1短縮効果は信号強度を増強するために酸素気泡を用いることは両効果が相殺されるため有用でないことが予想される。心筋潅流評価においては気泡のファーストパスを捉える必要があるため、T2^*の影響は必ず受ける。故に、T2^*短縮効果をもって潅流評価するのが適切であると考え、今後空気気泡を用いた実験を行なう。
|