1999 Fiscal Year Annual Research Report
非放射性xenon吸入下CTの基礎的検討および臨床応用
Project/Area Number |
11670892
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
安原 美文 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (90239773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅田 成紀 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (20284416)
津田 孝治 愛媛大学, 医学部, 助手 (50207388)
池添 潤平 愛媛大学, 医学部, 教授 (70115989)
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Keywords | thoracic CT / xenon / lung function / ventilation |
Research Abstract |
非放射性キセノンガスを用いたCTにより,肺の換気図の作成を行った.まず,予備実験として非放射性キセノンガスを含む気体において,キセノンガスの濃度とCT値が比例関係にあることが確認された.この情報から,検査に用いるキセノンガスの濃度は20〜30%の低い濃度で十分であることが確認された.次に,非放射性キセノンガス吸入下CTにより換気図を作成するシステムを構築した.非放射性キセノンガスの吸入による肺の造影効果を正確に測定するためには,ガスの吸入前後のCTで肺の含気量を一致させることが必要である.そのために,この研究では,連続回転型CTを用いて安静呼吸下に撮影を行うことにより,肺の含気量が正確に一致する呼吸相における画像を作成することに成功した.また,換気図の作成には,キセノンガスの吸入前後の画像において肺血管等の構造物が正確に一致している必要があるが,これはコンピューターによる非線形画像処理により達成した.検査は,正常ボランティア,肺気腫患者において20%の非放射性キセノンガスを用いて行われた.作成された換気図において,正常ボランティアでは均等な換気の分布が得られたのに対して,肺気腫患者においてはCT画像における気腫性変化に対応した換気の低下が認められた.この換気図では,換気の異常部位と解剖学的指標との関係の把握が容易で,CT画像で認められた病変と換気の異常との関係が理解しやすいという特徴があることが明らかにされた.
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