2000 Fiscal Year Annual Research Report
MR肺動脈流速測定,肺血流潅流量測定による放射線肺臓炎の発症予測の確立
Project/Area Number |
11670893
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
村山 貞之 琉球大学, 医学部, 教授 (60239548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 和正 九州大学, 医学部, 助手 (20284507)
坂井 修二 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90225756)
小川 和彦 琉球大学, 医学部, 助手 (40253984)
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Keywords | 肺癌 / 放射線治療 / 放射線肺臓炎 / MRA / cine MRA / 肺動脈流速 / KL-6 |
Research Abstract |
放射線照射治療を行った原発性肺癌14例,食道癌6例,悪性リンパ腫4例に対して治療前,治療中,治療後の,のべ61回のphase contrast法cine MRAによる肺動脈流速、流量測定を行った.肺癌は患側の肺門,食道癌,悪性リンパ腫は両側の肺門が照射野内に含まれた.grade2以上の放射線肺臓炎を起こした症例は,肺癌1例,食道癌3例であった,指標とした値は,左右肺動脈の最高流速,平均流量を用い,その経時的変化を観察した.放射線肺臓炎症例中3例は治療中に生じた症例で平均流量が治療前の60%まで低下した.1例は治療後3ヶ月の経過後起こった症例で平均流量の低下は治療終了時には低下が認められなかった.放射線肺臓炎が生じなかった症例で平均流量が60%まで低下した症例はなかった.放射線肺臓炎症例は最高血流も低下したが,他の症例でも変動が大きく指標にはなりにくいと思われた.最高流速,平均流量の正常値について年齢との相関も検討したが,ともに年齢とともに低下する傾向が認められた.来年度は症例を積み重ね,平均流量の低下が放射線肺臓炎の指標となる点を確立するとともに,最高流速,平均流量の正常値について正常者,特に30-50才について検討を行い,年齢とともに低下することを証明したい.
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