2000 Fiscal Year Annual Research Report
微小振動波を利用した生体内硬度画像の開発と臨床応用に関する研究
Project/Area Number |
11670898
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
本田 浩 九州大学, 医学研究院, 助教授 (90145433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相部 仁 九州大学, 医学研究院, 助手 (40304810)
入江 裕之 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (50284493)
吉満 研吾 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (20274467)
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Keywords | MR / 硬度 / 硬度画像 / MR elastography |
Research Abstract |
1.昨年度作成した、周波数、出力ともに可変な、1000Hz以下の振動発生装置、トリガーパルスからMPGパルス印加までの時間(delay time)が可変となるよう改良したシークエンスソフトを用い、ファントム実験を行った。 2.ファントムは、内部硬度が均一で硬度の異なるファントムを複数作成した。また、硬度の異なるファントムを内部に包括するファントムも作成した。これらを用い、MR画像の違いについて検討した。 3.硬度のことなる物質内を通過する際には、振動波の波長が変化し、屈折することが確認された。 4.振動波は硬度が低い物質内に侵入すると波長が長くなり、硬度が高い物質内では波長が短くなることが確認され、硬度の実測値とMRにより計測された硬度が相関することを証明した。 5.動物臓器および動物臓器内に作成した擬似病変を用い、これらの内部を伝搬する振動波を画像化することに成功した。 6.動物臓器の硬度や動物臓器内に作成した擬似病変の硬度とMR画像から得られた硬度が相関することを確認した。 7.現在は、人の剖検肝を用い、実測硬度とMRでの計測硬度との比較が進行中である。 8.来年度は、人の正常肝と瀰漫性疾患、腫瘍との硬度の違いを明らかにし、MR硬度画像の有用性を確立させる予定である。また、振動波のズレをMR画像の濃度差として描出するソフトを開発し、硬度のみを表現した新しい硬度画像を作成する予定である。
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