1999 Fiscal Year Annual Research Report
大動脈瘤用stent graftの開発:graftのporosityに関する研究
Project/Area Number |
11670909
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
吉川 公彦 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (10161506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪口 昇二 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (00316077)
久保田 靖 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (20275332)
打田 日出夫 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90028481)
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Keywords | stent graft / 大動脈瘤 / porosity |
Research Abstract |
Spiral Z-stentをporosity 1000のダクロンでカバーしたstent graftを作製し、成犬2頭の腹部大動脈に挿入し、6および12カ月後に血管内超音波と血管造影を行った後に、屠殺し、肉眼的ならびに組織学的変化について検討した。Stent graftの両端1cmは血流による移動を防ぐためbareとした。成犬の大腿動脈を切開露出した後、12フレンチのイントロデューサーを用いて腎下部の腹部大動脈にstent graftを留置した。Stent graftは移動することなく、正確に留置可能であった。留置直後の血管造影でstent graftは良好に拡張し、内腔の開存性は良好であったが、stent graftでカバーされた腰動脈が淡く造影されていた。6カ月後の血管造影で、stent graft留置部内腔の狭窄は無く、stent graftでカバーされた腰動脈は閉塞していた。血管内超音波でstent graftは血管壁に密着しており、内膜肥厚はごく軽度であった。肉眼的にstent graftの内面は平滑で、明らかな血栓の付着はみられなかった。組織学的検討では、stent graftは薄い平滑な新生内膜に覆われ、血栓形成や異物反応はなかった。本結果より、spiral Z-stentをporosity 1000のダクロンでカバーしたstent graftの生体適合性と開存性が良好であることが示唆され、porosityに関連する明らかな問題点は認められなかった。今後、porosity 200と1000の2種類のダクロンでカバーしたstent graftに関して、動脈瘤モデルを用いて比較検討し、至適なporosityのカバーの選択による本治療法の有効性と安全性の評価を行う予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kichikawa K: "Aortic stent-grafting with transrenal fixation: use of a newly designed spiral Z-stent endograft"J Endovasc Therapy. (in press). (2000)
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[Publications] Sakaguchi S.: "Twin-tube endografts for aortic aneurysms: an experimental feasibility study 1"JVIR. Vol.10. 1092-1098 (1999)