2000 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイド形成阻害蛋白によるアルツハイマー病遺伝子治療薬開発の試み
Project/Area Number |
11670955
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
続 佳代 札幌医科大学, 医学部, 助手 (60207420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深津 亮 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (10113614)
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Keywords | アルツハイマー病 / アミロイドβ蛋白 / アミロイド形成阻害蛋白 / 培養細胞 / APP遺伝子 / リポソーム法 |
Research Abstract |
ADの遺伝子治療開発を目的に、アミロイド形成阻害蛋白(iAβ5:LPFFD)のAβ凝集・沈着阻害作用を分子生物学的方法を用いて検討した。 1.iAβ5に対するポリクローナル抗体の作製:合成ペプチドLPFFD(Aβの17-21番目LVFFAに相同性)のN端にサイログロブリンを結合させ、ウサギを免疫して特異的かつ高力価の抗体を樹立した。 2.iAβ5遺伝子発現ベクターの作成:iAβ5を発現しうる合成DNAを発現ベクター(pDON-AI)に組み込み、プラスミドをシークエンスして組み換えた遺伝子配列を確認した。 3.APP遺伝子、iAβ5遺伝子の培養筋細胞株への導入:上記のiAβ5をリポフェクトアミンを用いたリポソーム法にて培養ヒト筋細胞(CCL-136)に導入し、遺伝子導入細胞をネオマイシン添加培地により選択した。同様の方法で、変異型(Sweden型)遺伝子、presenilin-2(PS-2)遺伝子も導入した。さらに変異型にiAβ5導入を試みた。遺伝子導入が確認された培養細胞について特異抗体を用いて病理学的、生化学的検討を加えた。 4.病理学的検討:ADの実験系であるクロロキン添加培養ヒト筋細胞には、細胞内空胞が見られ、免疫染色により、Aβ、APPが細胞質を顆粒状に、また空胞および空胞周囲に存在した。この所見はAPP、PS-2遺伝子導入細胞ではより明瞭となった。iAβ5導入細胞ではクロロキン添加による変化は認められるが、免疫染色では染色性が極めて弱くなることが観察された。 5.生化学的検討:iAβ5導入前後でクロロキン添加培養細胞のamyloidogenicおよび4kDaのAβの断片を、Western blottingにより比較した。これらの断片はミトコンドリアル画分に見出され、APP、PS-2遺伝子導入細胞ではより明瞭となった。iAβ5導入細胞における変化について現在詳細に検討中である。
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[Publications] Tsuzuki,Fukatsu R, et al.: "Transthyretin binds amyloid β peptides, Aβ1-42 and Aβ1-40 to form complex in the autopsied human kidney -possible role of transthyretin for Aβ sequestration- "Neuosience Letters. 281. 171-174 (2000)
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[Publications] 深津亮,続佳代 他: "Nasu-Hakola病に認められるアルツハイマー病変に関する検討-アミロイド変化の生化学的、免疫病理学的検討-"Neuropathology. 20. 154 (2000)
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[Publications] Tsuzuki K,Fukatsu R, et al.: "Prion protein is colocalized in amyloid β protein aggregates in the rimmed vacuoles of chloroquine myopathy in rat"Neuroscience Letters. (2001)
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[Publications] Fukatsu R,Tsuzuki K, et al.: "Alzheimer's senile pathology observed in Membranous Lipodystrophy (Nasu-Hakola disease)"Brain Pathology. 10.4. 516 (2000)
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[Publications] Fukatsu R,Tsuzuki K, et al.: "cultured myocyte systems under chloroquine as an experimental model to study APP, PS-1 processing for Aβ production "Brain Research. (2001)
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[Publications] 深津亮,続佳代: "IV 病因・病態「臨床精神医学講座」special issue第9巻アルツハイマー病"松下正明 総集編 三好好峰,小坂憲司 責任編集 中山書店 東京. 12 (2000)
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[Publications] 深津亮,続佳代: "KEY WORD 精神"樋ロ輝彦,神庭重信,染矢俊幸,宮岡 等 先端医学社 東京. 4 (2000)