1999 Fiscal Year Annual Research Report
ラットのストレス応答におけるインターロイキン-1受容体アンタゴニストの役割
Project/Area Number |
11670963
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
新谷 太 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90276379)
|
Keywords | アンチセンスオリゴ / インターロイキン-1受容体アンタゴニスト |
Research Abstract |
インターロイキン-1受容体アンタゴニスト(IL-1ra)は中枢神経系におけるストレス反応の抑制的調節に関与することが示唆されてきている。IL-1raのストレスに対する内因性防御機構としての役割について調べるために、ラットIL-1raのアンチセンスオリゴの作成を試みた。候補となった3つの塩基配列は、CCATGTCTATCTTTTCTTCTAGTT(A1)、GTCTTCTTCTTTGTTCTTGTTC(A2)、GGCTCTTTTGGTGTGTTGGT(A3)である。対照としてミスマッチオリゴを用いた。各対応するミスマッチオリゴの塩基配列は、CCATGTCTATTTTTCCTTCTGATT(M1)、GTCTTCTTGTTTCTTCTTTGTC(M2)、GGCTCTGTTGTTGTGTGTGT(M3)である。Fisher344ラットから得た不死化培養ミクログリアに対して、これらのアンチセンスオリゴを、リポフェクチン法を用いて取り込ませた。FlTCラベルしたアンチセンスオリゴは、確実に細胞内に取り込まれることが解った。Western blot法を用いて、培養液中に分泌されたIL-1ra(supernatant)と細胞内IL-1ra(lysate)の発現量を調べた。3つのアンチセンスオリゴは、それぞれの対照として用いたミスマッチオリゴを取り込ませたものと比較して、IL-1ra発現量に有意な差を示さなかった。このことから、今回設計されたIL-1raのアンチセンスオリゴは発現抑制効果がないことがわかった。
|