1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11670990
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木下 朝博 名古屋大学, 医学部, 助手 (60283446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 宏和 名古屋大学, 医学部, 医員
村手 隆 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30239537)
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Keywords | リンパ系腫瘍 / 悪性リンパ腫 / 癌抑制遺伝子 / 染色体 / 6p |
Research Abstract |
32例のDiffuse Large cell lymphomaの腫瘍細胞生検材料、及び骨髄または末梢血単核球を正常コントロールとしてallelotype studyを行い、もっとも高頻度に欠失が認められる染色体として6qを同定した。リンパ系腫瘍における同領域の高頻度欠失の報告は少なく、新規癌抑制遺伝子の存在が推定されたためさらに詳細な解析を追加した。すなわち、この領域にmicrosatellite markerを増やすことによって詳細な欠失領域のマッピングを行った。この結果、6p23-24に存在するmicrosatellite marker、D6S1721及びD6S260の間、及び6p21に存在するmarker、D6S265とD6S291の間の2カ所に高頻度共通欠失領域を同定した。同定された二つの領域は6cM,6cMであった。また、6p23-24の共通欠失領域については3つのYACクローンによりカバーされることを明らかにした。 現在、3つのYACクローンによってカバーされる領域からの新規癌抑制遺伝子の単離を目指して、exon trap法による転写ユニットの分離同定を進めている。また、同領域に存在する既知遺伝子について、リンパ系腫瘍患者検体における遺伝子変異の有無を検討し、癌抑制遺伝子候補となりうるかどうかを解析している。さらに、同領域に存在する遺伝子についてそのリンパ系細胞株における発現を検討し、発現消失や現弱が認められる遺伝子についてgenetic,epigenetic両面から発現消失・現弱のメカニズムを検討している。
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