1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11670997
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西浦 哲雄 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00252669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡島 裕 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
吉田 均 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
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Keywords | CD47 / リンパ球 / インテグリン / Integrin associated Moleule / Rac1 / CDC42 |
Research Abstract |
悪性リンパ腫などリンパ系腫瘍の一部は早期に白血病化や骨髄をはじめとする全身臓器に転移の分子機構については明らかでない。 我々は細胞遊走機能を制御する蛋白として、Integrin associated molecule(IAP,CD47)に着目した。リンパ系腫瘍ではインテグリンβ1が主として発現し、リンパ系腫瘍に発現するIAPの機能については未だ明らかではない。我々はIAPに対する機能的モノクローナル抗体の解析から、抗IAP抗体によりBリンパ系腫瘍細胞株は、polarizationという形態変化とともに遊走能が促進されることを見いだした。この遊走能の亢進に低分子G蛋白のCDC42やRac1などのRho family蛋白が密接に関与していることをDominant negative遺伝子導入の系から明らかにした。さらにIAPを介するシグナルはフィブロネクチン(FN)上での遊走能にも密接に関連していることを明らかにし、IAP/CDC42・Rac1系がリンパ系腫瘍の細胞遊走制御機構の1つであることを明らかにした。今後さらにCD47のリガンドを同定し、従来不明であった、リンパ系腫瘍の白血病化、転移機構を腫瘍細胞の細胞接着・細胞遊走のシグナル機構に着目した解析をすすめ、リンパ系腫瘍の治療として応用されつつある末梢血幹細胞移植への応用など新しいリンパ系造血器腫瘍の治療に応用することを目的とするものである。
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Research Products
(1 results)