1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11671019
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
岩崎 剛 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (10151721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 篤 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (90309451)
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90199373)
濱野 照明 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (40068515)
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Keywords | GVHD / HGF / 遺伝子治療 / 髄外造血 / HVJリポゾーム |
Research Abstract |
1)BDF1マウスにB6脾細胞を移入しGVHDを誘導すると腸管粘膜の障害や肝臓の門脈域へのリンパ球浸潤を認める。HGF遺伝子をHVJ-リポゾーム法にて大腿骨格筋に投与すると、これらのGVHDによる腸管病変や肝病変の改善が認められた。 2)HGF遺伝子投与によりGVHDマウスの肝臓と脾臓に著明な髄外造血が認められた。 3)HGF遺伝子投与によりGVHDマウスの体重減少が抑制できた。 4)HGF遺伝子投与によりIL-12、TNF-α、IFN-γの発現抑制を認めた。 以下の実験結果から、HGF遺伝子投与は障害臓器の修復作用と同時に炎症性サイトカイン産生の抑制作用によりGVHDに対して抑制的に働くことが示唆される。また、HGFの造血促進作用はHGFの発現の強い臓器である肝臓と脾臓で髄外造血として認められたものと思われる。 今後は髄外造血により骨髄移植後の造月細胞の回復が早く認められるのか、またHGF遺伝子投与により残存白血病細胞が増殖する可能性がないかどうかさらに詳細に検討する予定である。
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