2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11671019
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Research Institution | HYOGO COLLEGE OF MEDICINE |
Principal Investigator |
岩崎 剛 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (10151721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 篤 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (90309451)
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
濱野 照明 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (40068515)
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Keywords | GVHD / HGF / 遺伝子治療 / 髄外造血 / HVJリポゾーム / GVL効果 / 免疫再核築 |
Research Abstract |
1)HGF遺伝子治療のGVL効果保持作用機構の解析:BDF1マウスに9Gy全身照射し、B6骨髄細胞とBDF1マウス由来白血病細胞株P815を移植するとマウスは腫瘍死する。しかし、B6マウス脾細胞を同時に移入しGVHDを誘導すると、GVL効果によりマウスは腫瘍死を回避できる。GVL効果の作用機構を明らかにするため、GVHDマウス脾細胞のBDF1マウス脾細胞とP815細胞株に対するCTL活性を測定した。その結果、GVHDマウス脾細胞はBDF1マウス脾細胞とP815細胞株に対し強いCTL活性をもつことが明らかになった。一方、GVHD非誘導骨髄移植マウス脾細胞はBDF1マウス脾細胞とP815細胞株に対しCTL活性をもたないことが明らかになった。HGF遺伝子導入GVHDマウス脾細胞はコントロールGVHDマウスと同程度のCTL活性をもち、ホスト(BDF1マウス)に対する増殖能、IL-2産生能も認められた。以上の実験結果より、HGF遺伝子導入により、ドナーT細胞の抗腫瘍効果を減弱することなくGVHDをコントロールできることが明らかになった。 2)HGF遺伝子治療が免疫能回復に及ぼす効果:移植後56日目の脾臓T細胞機能を解析した。GVHDマウス脾臓T細胞はアロ抗原に対する反応(増殖能、IL-2産生能、CTL活性)が認められなかったが、HGF遺伝子導入GVHDマウス脾臓T細胞はアロ抗原に対する反応性を獲得していた。以上の実験結果より、HGF遺伝子治療は移植後T細胞免疫能の回復を促進することが明らかになった。
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Research Products
(1 results)