1999 Fiscal Year Annual Research Report
プロスタノイド受容体欠損マウスを用いた高血圧と血管合併症の発生機序に関する検討
Project/Area Number |
11671041
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
栗城 実 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00295411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 健一郎 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (20315659)
加藤 哲夫 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (70194834)
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Keywords | プロスタグランディンI_2 / トロンボキサンA_2 / 急性腎不全 / 虚血再潅流腎症 / 受容体欠損マウス |
Research Abstract |
Prostanoidsは急性腎不全での進展に関与している可能性が示唆されている。しかし、Prostaglandin(PG)I_2とThromboxane(TX)A_2の急性腎不全での役割は未だ確立していない。本研究ではPGI_2レセプター(IP)あるいはTXA_2レセプター(TP)遺伝子が急性腎不全に影響するかどうかをIP、あるいはTPノックアウトマウスにて検討した。 (1)TP(-/-)IP(-/-)のBUN、CreaはWild typeと変化がなく、Prostanoidレセプター遺伝子による腎機能への影響はないと思われる。 (2)虚血再潅流腎症にて急性腎不全モデルを作成し24時間後のBUN、Creaを測定した。TP(-/-)(n=6)のBUN、CreaはTP(+/+)(n=6)よりわずかに高値の傾向であった(152±46.5mg/dl vs 138±38.6md/dl)、(1.32±0.45mg/dl vs 1.23±0.52md/dl)。IP(-/-)(n=6)のBUN、CreaはIP(+/+)(n=6)よりわずかに低値の傾向であった(140±58.4mg/dl vs 166±53.5mg/dl)、(1.38±0.32mg/dl vs .58±0.56mg/dl)。 (3)虚血再潅流腎症24時間後の尿細管壊死の程度を検討した。TP(-/-)、TP(+/+)では有意な変化を認めず、P(-/-)はIP(+/+)よりも組織障害度がわずかに軽い傾向であった。 以上の結果よりTPは虚血再潅流腎症を軽減させ、IPは増悪させる傾向であったが、有意な差は認められなかった。この原因としては、20分の虚血がマウス急性腎不全モデルでは負荷が強すぎたためとも思われ、虚血時間を短くし再度検討が必要と思われる。
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