2000 Fiscal Year Annual Research Report
daf2遺伝子のインスリン分泌細胞と標的細胞におよぼす影響について
Project/Area Number |
11671120
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
石田 俊彦 香川医科大学, 医学部, 教授 (50159737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村尾 孝児 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (20291982)
細川 等 香川医科大学, 医学部, 助手 (50229192)
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Keywords | daf2インスリン受容体様遺伝子 / INS-1細胞 / menin / MEN-1遺伝子 |
Research Abstract |
C.elegansよりクローンされたDAF-2のリガンドであるインスリン/IGF様ペプチドをKawanoより提供を受けて、このペプチドがミエロイド系でIL-3依存性の32D細胞と32D-IR細胞に作用するか否かをPI3キナーゼ活性の測定により検討した。その結果、このペプチドがdaf-2遺伝子を介さないでインスリン受容体のみを介してもPI3キナーゼ活性を増加させることを明らかにした。 ラットインスリノーマ細胞株であるINS-1細胞にもインスリン受容体とdaf-2遺伝子が存在するが、腫瘍促進遺伝子や腫瘍抑制遺伝子発現がインスリン受容体、daf-2インスリン様受容体と、インスリン発現に及ぼす影響を検討した。INS-1細胞において、多発性内分泌腺腫症1型の責任遺伝子であるMEN-1遺伝子の翻訳蛋白であるmeninの発現を確認した後、menin発現ベクターを作製して、その活性型meninとルシフェラーゼをコードしたインスリンプロモーターをINS-1細胞に共発現させてインスリン発現と分泌に及ぼす影響を検討した。その結果、INS-1細胞にはmeninが存在し、インスリン遺伝子転写およびインスリン分泌を抑制していることを明らかにした。インスリン受容体とdaf-2受容体の発現に関しては現在、検討中である。 今後は、腫瘍抑制遺伝子であるヒトPTEN遺伝子とその変異遺伝子を共発現させて、同様に検討する予定である。
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