1999 Fiscal Year Annual Research Report
ウェルナー症候群原因遺伝子産物と相互作用をする蛋白の単離同定
Project/Area Number |
11671123
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
名倉 潤 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (70304607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 哲郎 愛媛大学, 医学部, 教授 (00174003)
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Keywords | ウェルナー症候群 / two-hybrid system / 相互作用 / cDNA / ペプチド |
Research Abstract |
研究代表者らはウェルナー症候群原因遺伝子蛋白(WRN-H)と相互作用をする蛋白の単離同定のために、in vivoの系であるtwo-hybrid system法を行っている。具体的にはtwo-hybrid system法では、200アミノ酸以上のbeitでは偽陽性が増加することがあるため、ウェルナー症候群原因遺伝子(WRN)を10個の約500bpの断片に分けて、それぞれをhigh fidelity Taq polymeraseを使用したPCR法によって増幅し、GAL4 DNA結合領域ベクターにサブクローニングを行った。挿入部分の塩基配列決定により、挿入方向、読みとりフレーム、及び挿入配列が正しいことが確認されたC末端側の2個のクローンを使用して、肺由来のGAL4活性領域融合cDNAライブラリーのスクリーニングを行っている。 ウェルナー症候群細胞では、線維芽細胞において最も良く解析が進められて細胞レベルでの様々な異常が明らかになっているとともに、ウェルナー症候群患者の特徴も間葉系をおいて最も顕著であるため、研究代表者らは肺由来のGAL4活性領域融合cDNAライブラリーをスクリーニングの対象にした。また、予備的なGSTプル・ダウン実験により、WRN-Hと相互作用をする蛋白の発現量は非常に低いことが予想されているため、同時にランダムペプチドライブラリーを対象にしたスクリーニングも行っている。 現在のところ、cDNAライブラリーでは陽性クローンが見出されていないが、ランダムペプチドライブラリーでWRN-HのC末端側と結合すると思われる1クローンの陽性クローンが見出されている。今後さらにスケールアップを行うことにより、複数の陽性クローンを見出し、解析することによってWRN-Hと結合するペプチドの共通配列を決定する予定である。
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