1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11671137
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
佐々木 敬 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90205849)
|
Keywords | 細胞治療 / レトロウイルスベクター / インスリン / 分化 / 前脂肪細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的 最終目標は1型糖尿病において障害された膵β細胞のインスリン分泌機能を再生することにある.今年度は非β体細胞でもプロセッシングの起こる変異インスリンcDNAをレトロウイルスベクターに組み込み、体細胞を利用した細胞治療あるいはex vivo遺伝子治療に関する基盤的研究を行う計画であった. 今年度の成果 1.Furinによってprocessingが起こるように変異させたヒトcDNAをretrovirus vectorにクローニングし、10^6程度の高力価ウイルスを得た. 2.このウイルスを種々の培養細胞に感染させ、ヒト・インスリンを恒常的に分泌するengineered cellを作成することに成功した. 3.マウス前脂肪細胞L1細胞に遺伝子を移入したL1-Insu/furの場合、基礎的な分泌は10^7細胞当たり48時間に約1fmolのインスリンを分泌した. 4.L1-Insu/furは脂肪細胞への分化誘導をおこすDexamethazoneおよびMethylisobutylxanthine処理によって約5倍に分泌量が増加し、分泌調節の研究への基礎的データを得た.
|