2000 Fiscal Year Annual Research Report
自己胸腺摘除・リンパ球除去後、全胸腺臓器移植による免疫寛容誘導の試み
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11671153
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Research Institution | Research Institute for Clinical Oncology, Saitama Cancer Center |
Principal Investigator |
西村 洋治 埼玉県立がんセンター, 腹部外科, 研究員 (10218208)
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Keywords | thymus transplantation / immunotolerance / vascularized thymus / FK506 / ALS |
Research Abstract |
レシピエントの胸腺と脾臓の摘出とドナー胸腺移植にALS・FK506・抗CD3抗体の投与を組み合わせてレシピエントの免疫環境をドナータイプにし、免疫寛容が得られるのではないかと考え、実験を計画した。 血管吻合をともなう胸腺臓器移植は、血流再開を伴わない胸腺細胞移植とくらべ、GVHDをおこさず移植心臓の拒絶反応を抑えている。自己胸腺と脾臓の摘出後ドナー胸腺合併移植で有意に同時移植心臓の生着延長が認められるが、、その差はわずかである。術前ALS投与によるドナー胸腺同時移植後の心臓の生着延長もごくわずかで、むしろ、FK506の投与で生着延長効果が著明に見られた。抗CD3抗体投与の効果は現在まだ観察中で、いずれの方法でも免疫寛容は今のところ得られていない。 生着結果は、移植ラットの週齢でだいぶ違い、ばらつきが大きい。これは週齢で胸腺・脾臓重量がまちまちで、機能もだいぶ異なるためと考えられる。このために生着結果が偏ったものとなったと思われる。今後、幼若期に胸腺摘出し、これに幼若ドナー胸腺臓器移植を行うことで最大限の免疫寛容効果を引き出してみたい。
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