2000 Fiscal Year Annual Research Report
癌細胞増殖における新規セリン・スレオニンキナーゼ蛋白Nori-2の機能的検討
Project/Area Number |
11671165
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
阿部 康人 愛媛大学, 医学部, 助教授 (30184229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木藤 克己 愛媛大学, 医学部, 助手 (00274308)
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Keywords | LAK細胞 / 膜型リンフォトキシン / 蛋白キナーゼ / セリン・スレオニ / サブトラクションライブラリー / YGR262c / 酵母相補アッセイ / 細胞増殖 |
Research Abstract |
LAKサブトラクション・ライブラリーをPCR法を用いて構築し、ランダムにシーケンスを行って新規蛋白キナーゼLAK-7/Nori-2(MRPK)を見出した。ヒトおよびマウスNori-2につきCapSite法にて翻訳開始部位を決定することによって全長cDNAクローニングを行った。ノザン・ブロッテイングにてmRNAサイズと正常組織における発現性を、RT-PCR法にて各種癌細胞株での発現性を検討し、精巣と膵癌細胞株での高い発現性を認めた。Nori-2のリコンビナント蛋白を用いたキナーゼアッセイにてカゼインのリン酸化が確認された。Radiation Hybrid法とFISHの結果、Nori-2は20q13.2に位置していた。Nori-2はその構造から酵母のキナーゼ蛋白であるYGR262cのホモログと考えられたが、酵母を用いた相補アッセイではNoir-2はYGR262cの機能を補わず、機能的にはNori-2はYGR262cとは異なってた。Nori-2蛋白は核移行シグナルを有しておりトランスフェクション実験で細胞内に発現させたNori-2は核に存在した。リコンビナント蛋白を用いて家兎で抗体を作製し、ウエスタンブロット法にて各種細胞での蛋白発現が確認された。細胞周期の検討から、Nori-2はS期特異的に発現しており細胞周期の調節を通じて細胞増殖に関わっている可能性が示唆された。またYeast two hybrid法による検討でNori-2-BP-1がクローニングされ、目下そのシグナル活性について検討している。
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