1999 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト消化器癌細胞におけるチミジル酸合成酵素遺伝子多型とその発現調節機構
Project/Area Number |
11671216
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大村 健二 金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (30194301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金平 永二 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (10251951)
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Keywords | チミジル酸合成酵素 / 蛋白翻訳活性 / リピート構造 / 相補的逆配列 / 非翻訳領域 / 遺伝子クローニング / 試験管内転写アッセイ / 試験管内翻訳アッセイ |
Research Abstract |
ヒト大腸癌組織よりDNAを抽出し、PCR法にてTS遺伝子のGCrichな非翻訳領域に存在するリピート構造の数(2〜6)を確認した。次いで、リピート領域を挟むプライマーで各リピート構造の増幅を行った。さらに、得られたPCR産物をTAクローニング法を用いてクローニングした。 クローニングしたDNAフラグメントから、制限酵素RbaIとEcoRIでリピート領域を切り出し、full length TScDNAプラスミド(リピート長;3)のリピート領域を含むDNAフラグメントと組み換え、大腸菌にトランスフェクトして、2から6までのリピート長を持つ各TScDNAをクローニングした。 各リピート長を持つTScDNAプラスミドを精製し、このDNAを用いてin vitro transcription systemによりTSmRNAを作成、次いでreticulocyte lysate translation assayを用いて種々のリピート長を有するTSmRNAの翻訳活性を観察した。 得られた蛋白の放射活性をみると、リピート構造数の増加につれてTS蛋白の翻訳量が増加した。しかし、リピート構造の上流に位置する相補的逆配列を切り離すと、翻訳活性の著しい上昇を認めるともに、リピート構造数による翻訳活性の差も消失した。これら一連の現象は、TSmRNAにキャップ構造を付加しても同様であった。なお、翻訳された蛋白がTSであることはTSのポリクローナル抗体を用いたwestern blotting法によって確認した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kenji Omura,et al.: "Quantification of thymidylate synthase gene expression in human gastrointestinal carcinoma tissues using competitive PCR."Hepato-Gastroenterol.. 46巻26号. 985-990 (1999)
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[Publications] Kazuyuki Kawakami, Kenji Omura,et al.: "Polymorphic tandem repeats in the thymidylate synthase gene is associated with its protein expression in human gastrointestinal cancers"Anticancer Res.. 19巻4B号. 3249-3252 (1999)