2000 Fiscal Year Annual Research Report
食道表在癌の非手術的治療の完成を指向する臨床的研究
Project/Area Number |
11671277
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Research Institution | Tokai Uuiversity |
Principal Investigator |
幕内 博康 東海大学, 医学部, 教授 (80095645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千野 修 東海大学, 医学部, 助手 (00246117)
島田 英雄 東海大学, 医学部, 講師 (40206173)
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Keywords | 食道癌 / 内視鏡的粘膜切除術 / 放射線・化学療法 / 食道表在癌 / EEMR / リンパ節転移 / 内視鏡診断 / 外科的根治切除術 |
Research Abstract |
A.内視鏡的粘膜切除術(EMR)の適応拡大に関する検討(幕内博康) ◇前年度の検討の結果からm3・sm1食道癌に対するEMRの適応基準をsm3・sm1食道癌136例に適応した。EMRは80例86病巣、外科的根治術は56例である。 ◇EMR施行例80例中外科的根治術への移行は8例(10.0%)、局所再発は6例(7.5%)、リンパ節再発も6例(7.5%)であった。手術死亡・在院死亡は認められなかった。 ◇外科的根治術を施行した56例では、リンパ節転移陽性は16例(28.6%)、再発死亡は2例(3.6%)で、手術死亡や在院死亡は認められなかった。 ◇腫瘍径5sm以上、あるいは全周性切除を行った症例は6例で、m1・m2の2例では1例に局所再発を、mの4例では1例に狭窄を、sm1の4例では局所再発を2例に、狭窄を2例に、sm2・sm3の2例では、1例が8年6カ月の現在健在である。 B.放射線・化学用法の根治性に関する検討 ◇表在癌10例に放射線・化学療法を施行した。m癌2例、sn癌8例で、放射線は40GY以上、化学療法はCDDP20mg×5+5FU500ug×5の2クール以上を目標とした。完遂例は7例70%であった。奏効率は5例50%、7栄%が死亡し、生存中3例であった。生存期間は4〜18カ月、平均8.3カ月であった。 (島田英雄) ◇67歳男性0-II+IIc sm1 7cmの症例に、CDDP75mg×1、5FU7.50ug×5、Linac 2GY×30を施行、CRとなり7カ月後0-IIc病巣の遺残再発が認められ、EMRを施行、その後10カ月再発なく健在である。(島田英雄)
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 幕内博康: "食道癌の初期病巣と発育進展"胃と腸. 35. 527-539 (2000)
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[Publications] 千野修: "食道表在癌の細胞増殖能および血管新生に関する免疫組織学的検討"胃と腸. 35. 563-571 (2000)
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[Publications] 幕内博康: "消化器内視鏡New Procedure消化管"メジャルビュー社. 224 (2000)