1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11671315
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
藤野 昇三 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (10209075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紺谷 桂一 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90314153)
井上 修平 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (30273402)
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Keywords | artificial lung / fixed lung / lung transplantation / preserved lung |
Research Abstract |
本年度に掲げた3つの目標に対して以下のような成果が得られた。 1)摘出肺の固定:成犬左肺を評価対象として、肺保存液で血液をflush outした後、各種固定液での灌流固定を行った。固定が終了した時点で再び肺保存液を灌流し固定液の洗い流しを行った。固定液以外の固定法を試みることはまだ出来ていない。 2)犬左肺移植モデルによる肺機能評価システムの確立:左肺移植終了直後に右肺門を結紮し、血流が全て評価肺へ流れるようにし、ガス交換能・循環動態を計測するモデルである。研究代表者である藤野が米国ワシントン大学(ミズーリ州)から導入したものを、当施設においても確立した。肺の摘出から灌流固定・移植までに要する時間を3時間と想定して3時間保存肺に関するデーターを集めた。 3)最適な固定法の種類・条件・固定時間などの検討:上記のシステムを用いて、ガス交換能を最優先に最も良好な結果が得られる固定法の種類・条件・固定時間などの検討を開始した。当初の5頭では右肺門の結紮と同時に全例死亡したが、最近の3例では2例で1時間の観察が可能であった。現在までの所、固定液としては4%パラホルムアルデハイド、0.325%グルタールアルデハイド混合液に優るものはなく、同混合液を中心に研究を進めている。 本研究の最終的な目標は保存肺に代わる固定肺を作製することであるが、現時点では極めて困難である。現在は、固定肺にどの程度の機能が期待可能かを中心に検討を進めている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shozo Fujino: "Physical development of surgically treated patients with primary spontaneous pneumothorax"Chest. 116. 899-902 (1999)
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[Publications] Shoji Asakura: "Role of Transforming Growth Factor-β 1 and Decorin in Development of Central Fibrosis in Pulmonary Adenocarcinoma"Hum Pathol. 30. 195-198 (1999)
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[Publications] Shuhei Inoue: "A case of endobronchial hamartoma treated by transbronchial endoscopic electro-surgery"J Bronchology. 6. 98-100 (1999)
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[Publications] 藤野昇三: "14歳女児に生じた巨大葉状腫瘍の1例"日本臨床外科学会雑誌. 60. 1209-1212 (1999)
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[Publications] 澤井 聡: "細胞反応と予後 -T細胞認識癌抗原をターゲットとした免疫療法-"肺癌の臨床. 2. 391-397 (1999)
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[Publications] 澤井 聡: "癌抗原MUC-1ムチンを標的とした抗腫瘍免疫誘導の試みと癌免疫療法の臨床効果に関する研究"外科治療(研究速報). 81(3). 364-365 (1999)