1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11671316
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長谷川 誠紀 京都大学, 医学研究科, 助手 (10252438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 洋巳 京都大学, 医学研究科, 教授 (90167205)
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Keywords | 気管支鏡 / 小児 / 乳幼児 / 新生児 / 呼吸器合併症 |
Research Abstract |
すでに開発済みのフレキシブル極細気管支鏡XPF27にさらに改良を加えた新型フレキシブル極細気管支鏡XBF-XP30Y3をオリンパス社と共同開発し、完成した。主な改良点は(1)チャンネル径が大きくなった。XPF27のチャンネル内径0.8mmからXBF-XP30Y3ではチャンネル内径が1.2mmとなり、吸引の抵抗が半分以下になった。さらに、このチャンネル径に拡大されたことで、オリンパス3Cシリーズ用のブラシなども使用可能であることも大きなメリットといえる。(2)操作性もup180°、down130°と大きく改善された。数値だけでなく体感的操作性も改善された。(3)画像的にも1世代前のオリンパス3Cシリーズと同等の画像が得られ、必要十分である。以上のように、本気管支鏡はオリンパス3Cシリーズを性能・操作性はそのままに、外径を細くしたものと位置づけられる。この新作気管支鏡はすでに臨床応用が開始されている。8人の乳幼児に9回の気管支鏡を行った。対象患者の基礎疾患は生体肝移植術後3名、先天性気道奇形患者2名、胸腔内手術後2名、骨髄移植後1名。気管支鏡を必要とした病態は無気肺3例、気道奇形の評価2例、肺炎・気道出血・低酸素血症各1例である。全例で気管支鏡による観察と気道クリーニングを行い、5例で気管支洗浄を行った。さらに、粘稠な気道分泌物が吸引で摘出できなかった1症例ではチャンネルから挿入した鉗子で分泌物を摘出して無気肺を解消した。別の1例では気道出血に対してボスミン液を散布した。全例において合併症はなく、新型気管支鏡の操作性・解像能は満足すべきものであった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hasegawa S,Tanaka K,Inomata Y, et al.: "A case of type III laryngotracheoesophageal cleft"J Bronchol. 6. 46-47 (1999)
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[Publications] Hasegawa S,Inui K,Kamakari K, et al.: "Pulmonary cysts as the sole metastatic manifestation of soft tissue sarcon"Chest. 116. 263-265 (1999)
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[Publications] 長谷川誠紀,和田洋巳,人見滋樹: "新生児・幼児の気管支鏡"結核. 75. 47-50 (2000)
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[Publications] 長谷川誠紀: "乳幼児用極細気管支鏡の開発とその臨床応用"気管支学. 21. 541-544 (2000)