1999 Fiscal Year Annual Research Report
LidocaineとFC43持続灌流による長時間心保存法の検討
Project/Area Number |
11671340
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
井上 恒一 昭和大学, 医学部, 助教授 (10151606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高場 利博 昭和大学, 医学部, 教授 (00053851)
山田 眞 昭和大学, 医学部, 講師 (20230477)
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Keywords | Lidocaine / Perfluorochemicals / 心筋保護 / 心保存 / Langendorff灌流 |
Research Abstract |
Ca過負荷を抑制できるLidocaineによる心停止維持と優れた酸素運搬能を持つPerfluorochemicals(PFC)のFC43を併せ冠濯流する方法による心保存効果を実験的に検討した。ラットLangendorff灌流心モデルを使用。心拍数、冠灌流量、左室収縮張力、最大収縮張力変化率を測定。15分間虚血前値を測定後、室温下でKCL20Mol/l(A群)とLidocaine 2mMol/l(B群)およびLidocaine 2mMol/l+FC43 20%(C群)の各液を灌流注入し心停止。60分間持続冠灌流心停止後、正常液再灌流で検討した。またC群は、室温下心停止維持360分間で検討した。【結果】虚血前値との比較(%)において、心拍数は再灌流20分後、A群:74.9±19.2%B群:96.0±18.4%C群:96.2±11.3%となった。冠灌流量再灌流10分後にはA群:44.4±23.8%B群:78.6±26.8%C群:78.7±8.3%、30分後A群:66.5±21.3%B群:84.2±24.7%C群:88.3±5.7%となった。左室収縮張力は再灌流30分後A群:70.5±9.4%B群:90.0±19.6%C群:92.6±9.2%と安定した。最大収縮張力変化率再灌流30分後でA群:65.8±8.0%B群:77.2±21.6%C群:82.8±8.6%であった。B群、C群はA群に比し心機能(心指数・左室収縮張力・最大収縮張力変化率・冠灌流量)の回復は良好。C群は360分の室温下心停止の後も良好な心機能回復を示した。Lidocaineは虚血中,再灌流後にも細胞内Naを低下させ細胞内Caを減少し、有用な心停止液として臨床応用が期待された。また心筋冷却軽度により増大する心筋酸素需要に対しPerfluorochemicals(FC43)の併用で有効な心保存効果を示した。
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Research Products
(1 results)