2000 Fiscal Year Annual Research Report
プロトンポンプ・インヒビターによる肺移植後の気道リモデリングの予防
Project/Area Number |
11671346
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
齊藤 幸人 関西医科大学, 医学部, 助教授 (50131438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大宮 英泰 関西医科大学, 医学部, 助手 (70309219)
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Keywords | 肺移植 / リモデリング / プロトンポンプ・インヒビター |
Research Abstract |
前回報告したのbronchiolitis obliterans(BO)モデル作成実験に続きbafilomycin投与実験を行った.bronchiolitis obliterans(BO)のモデル作成が不安定であり実験結果の解析に課題を残したが以下に研究業績を報告する. ラット同種肺移植時におけるbronchiolitis obliterans(BO)に対するbafilomycinのBO発生抑制効果を確認することが最終の研究目標であり,この実験に先立ち異所性同種ラット期間移植モデルより発生したbronchiolitis obliterans類似病変を作成し本研究の実験モデルとした.前回報告したように同種ラット気管移植によるbronchiolitis obliteransは Brown Norway ratの気管をlarynxからcarinal bifurcationまで切除しそれを半分に分けて各々の気管移植片をrecipient rat(Lewis rat)の皮下と,腹腔内(大網の中へ埋没させる)へ移植し作成したbronchiolitis obliteransに対して同種異所性気管移植と同時期にbafilomycinを投与した. 対照群の無治療ラットでは同種気管皮下移植時後23日目には移植気管が萎縮したように小さくなり気管内腔の性状の正確な把握が難しくbronchiolitis obliteransの発生がみられないラットも約半数にあり実験系に課題が残った.bronchiolitis obliterans類似病変が比較的多く発生した同種気管腹腔内移植時群では移植後23日目にbafilomycin投与群の方がbronchiolitis obliteransの発生が抑制されている結果が得られプロトンポンプ・インヒビター(bafilomycin)による肺移植後の気道リモデリングの予防効果はあると考えられた.
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