1999 Fiscal Year Annual Research Report
pim-1遺伝子のアポートシス増強効果を利用した遺伝子治療の検討
Project/Area Number |
11671354
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
望月 俊宏 東京大学, 医学部・付属病院, 助手 (30302706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植木 敬介 東京大学, 医学部・付属病院, 助手 (20302705)
浅井 昭雄 東京大学, 医学部・付属病院, 講師 (50231858)
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Keywords | pim-1 / アポートシス / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
これまでに我々はc-myc誘導アポトーシスに対するpim-1遺伝子の影響を検討したところ、pim-1そのものにはアポトーシス誘導能はないがpim-1の発現によってc-mycによるアポトーシス誘導が増強すること、pim-1遺伝子がc-mycからCaspase-3様プロテアーゼの活性化に至るまでのシグナル伝達を促進しアポトーシス誘導を増強することを明らかにしてきた。しかしpim-1によるc-Myc依存性アポトーシス誘導の増強効果についての分子機構はまだ明らかでない。そこで今回我々はまず、Pim-1遺伝子のアポトーシス増強機能のメカニズムの解明を試みた。Pim-1はc-Mycより下流で機能する分子のリン酸化反応に関わり、c-Mycからのシグナル伝達の増強を図っている可能性が考えられる。c-Mycは転写活性化因子として機能し、cdc25A、p53、ornithine decarboxylase、α-prothymosin、ECA39、cadなどの遺伝子の転写活性を上昇させるという報告があるが、我々はcdc25Aがpim-1によりリン酸化されることを発見し、さらにpim-1が25Aのリン酸化を介してアポトーシス能を増強することを見いだした。したがってこのpim-1遺伝子のアポトーシス増強効果を用いて、より強い抗腫瘍効果が得られないか現在検討中であり、pim-1cDNAをアデノウイルスベクターに組み込み、pim-1を高発現される実験系を現在作成中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Mochizuki T, Kitanaka C, Noguchi K, Muramatu T, Asai A, and Kuchino Y: "Physical and Functional Interactions between Pim-1 Kinase and Cdc25A Phosphatase"The Journal of Biological Chemistry. Vol.274,No26. 18659-18666 (1999)