1999 Fiscal Year Annual Research Report
脳血管障害に対する無侵襲的早期簡易診断のための脳血管音響解析装置の開発
Project/Area Number |
11671363
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
京島 和彦 信州大学, 医学部, 助教授 (90126673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 光司 宇都宮大学, 工学部, 助手 (50272761)
春日 正男 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00280909)
及川 秦 信州大学, 医学部, 助手 (50242699)
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Keywords | 脳血管障害 / 無侵襲的簡易診断装置 / 血流音 |
Research Abstract |
最初に、試作器による臨床データー採取の可能性・雑音の影響などの解析、および成犬における動脈瘤モデル、狭窄モデルにおける血流音の周波数スペクトル解析、センサーおよびバンドフィルターの種類による比較などの予備実験を行った。これらの結果から、改良小型試作器および防雑音装置を作成し、圧電式加速度センサー、バンドパスフィルター(200Hz-2kHz)を使用して、脳動脈瘤2例、動脈閉塞2例に対し臨床データー採取・解析を行った。測定部位は左右の額上部、眼上部、こめかみ、頸部内頸外動脈分岐部にて行った。周波数解析はデジタルレコーダーに収録した血流音をワークステーションに取り込み処理した。トリガー信号である心電図のR波のピークの位置から0.85秒間を8192点で切り出し、パワースペクトルを算出し、40回の加算平均を求めた。脳動脈瘤2例、動脈閉塞1例に250Hzから750Hz付近で周波数スペクトルのピークを認めた。しかし呼吸雑音の処理などを含む診断精度の向上が今後の問題である。 基礎研究では天然ゴム製の弾性球殻をポンプにて駆動し、その共振周波数を測定し理論値との比較行った。結果は測定値、理論値共にゴム球殻の径に対する共振周波数の変化の傾向は同様であった。しかし、測定値は理論値よりも小さく今後の検討が必要である。 次年度はさらに基礎的研究、多数の臨床データー採取を行い、本装置の実用化をはかる予定である。
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[Publications] 皆川優子、他5名: "弾性球殻の振動解析"日本音響学会1999年秋季研究発表会講演論文集. 3-5-3. 457-458 (1999)
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[Publications] 皆川優子、他4名: "動脈瘤モデルとしての弾性球殻の振動解析"電子情報通信学会技術研究報告. HIP99-72. 47-51 (2000)
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[Publications] 皆川優子、他5名: "弾性球殻の振動の測定"日本音響学会2000年春季研究発表会講演論文集. 1-6-8. 431-432 (2000)