1999 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞死におけるサイトカインの機構制御と脳神経外科疾患への臨床応用-インドメタシンを用いた抗サイトカイン・脳低温療法-
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11671392
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
松本 清 昭和大学, 医学部, 教授 (60119261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩田 清二 昭和大学, 医学部, 教授 (80102375)
土肥 謙二 昭和大学, 医学部, 助手 (20301509)
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Keywords | サイクロオキシゲナーゼ / 脳低温療法 / インターロイキン-6 / 脳虚血 / インドメタシン / サイトカイン / インターロイキン-1β / 心停止モデル |
Research Abstract |
IL-1βは炎症性サイトカインの一つであり神経細胞死誘導作用を持つと考えられている。一方、インドメタシンは抗炎症薬でありIL-1β、free radical合成制御効果を持つ。我々は脳損傷時におけるIL-1βの働きとインドメタシンの効果、特にIL-1β合成抑制効果と発熱抑制、及び脳圧降下作用に注目し臨床応用へ向けた研究を行った。 (方法)まず、海馬の遅発性神経細胞死モデルとしてラット心停止モデル(5分間)を作製し、海馬におけるIL-1βの発現を免疫組織学的手法を用いて経時的(0,3,6,12,24th,1,2,4,7days)に測定する。次にIL-1βの遺伝子欠損マウスを用いた心停止モデルを作成しIL-1βと遅発性神経細胞死誘導との関係を経時的に(0,12,24h,2,4,7days)in vivoにおいて証明する。 クモ膜下出血患者、重症頭部外傷患者に対してインドメタシンを投与し持続的脳温・脳圧測定を行い(持続的脳温脳圧モニター:CAMINO社)、髄液内IL-1β濃度を測定する(ELISA法)。 (結果)IL-1βは虚血後に海馬CA1領域の反応性マイクログリアに送気より発現していた。IL-1KOマウスではwild typeと比較し海馬CA1領域の遅発性神経細胞死が抑制されていた。インドメタシン投与を行った症例においては脳温下降が見られ脳圧低下が認められた。また、髄液中のIL-1βは脳損傷の重症度に比例して上昇していた。 (考案)IL-1βは虚血後早期より発現し神経細胞死誘導作用を持つことが推察された。インドメタシンの神経細胞死制御効果として脳温上昇の抑制効果、脳圧下降効果が考えられた。今後はこの作用機序について次年度の研究を進めていく予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 土肥 謙二: "COX阻害剤を用いた脳温管理法"治療. Vol. 82. 120-122 (2000)
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[Publications] 土肥 謙二: "クモ膜下出血後の脳血管攣縮期における持続脳温モニターの有用性について"集中治療. Vol. 12, no 1. 103-104 (2000)
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[Publications] 土肥 謙二: "クモ膜下出血患者の症*性脳血管攣縮発症時におけるIL-1βとIL-6の動態及びMADキナーゼカスケードとの関係について"脳血管攣縮. Vol. 14. 161-166 (1999)
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[Publications] 土肥 謙二: "Pharmacological Brain Hypochermia(PBH)の開発"脳死・脳蘇生の研究会誌. Vol. 12. 71-72 (1999)
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[Publications] 土肥 謙二: "脳神経外科疾患にたいするCOX阻害剤の臨床応用COX阻害剤の神経細胞死制御機構"Neurologia medico-chirurgica. (suppl). 146-146 (1999)