2000 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄損傷後の脊髄浮腫におけるサイトカインの作用とその制御法の解明
Project/Area Number |
11671468
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
肱岡 昭彦 産業医科大学, 医学部, 助教授 (50208766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 宗志 産業医科大学, 医学部, 助手 (60330990)
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Keywords | 脊髄損傷 / 二次損傷 / 脊髄浮腫 / サイトカイン |
Research Abstract |
1.脊髄損傷モデルラットのMRIによる脊髄輝度変化の観察 脊髄損傷ラットを作製して、損傷後の脊髄の所見をMRIを用いて観察した。脊髄損傷後6時間でT2強調画像で脊髄内に高輝度変化が認められた。損傷後48時間では輝度変化は上下に拡大していた。T1強調画像では、脊髄の低輝度変化が認められたが、時間経過による損傷の拡大は明らかでは無かった。 2.脊髄損傷モデルラットの血中および髄液内のサイトカインの濃度の変化 脊髄損傷後の血中および髄液内のサイトカインの濃度を、ELISAを用いて、損傷後3、6、12、24、48時間で測定した。サイトカインとしてTNF-α、IL-1β、IL-6の測定を行ったが、血中および髄液内のサイトカインの濃度は測定出来なかった。 3.脊髄損傷モデルラットの組織観察 損傷脊髄をパラフィンで包埋してHE染色を行い観察した。脊髄縦断面での観察では、脊髄の灰白質を中心に血腫がみられ、損傷の範囲は損傷部を中心にして紡錘形に約1-2cmの範囲に広がっていた。脊髄横断面での観察でも同様の所見がみられ、脊髄横断面の縮小も観察された。 免疫組織による、横断面切片でのTNF-α、IL-1βの染色では、TNF-α、IL-1βが損傷から12時間は確認されたが、24時間以降は染色されなかった。
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